これからの伸びが期待される国、ミャンマーに熱い視線が注がれている。
元JETROヤンゴン事務所所長(現、JETRO海外調査部小島課長代理)が最新ミャンマー事情を紹介している。(東商新聞 2012/7/10)
すでにアパレル製品の生産拠点として日本向けの輸出が急増している。
中国・ベトナムなど近隣の労働事情に比べて、安価な労働力が大きな理由だが、中国・インド・ASEANに挟まれた立地条件のよさに、チャイナ・プラス・ワンのサプライチェイン拠点として注目している企業も多いという。
安価な労働力に熱い視線が注がれる一方、インフラに問題のある「開発途上国」であることも指摘されている。 特に、発電事情が不安定のため、自家発電など投資コストにおりこんでおく必要があるようだ。
一方、最近の新聞報道記事(中国系住民が不動産投資で得た利益で経済を牛耳っている)を読み、投資リスクだけでなく、チャイナパワーとの経済競争が起こることも経営リスクとして想定しておいたほうがいいと思える。
この記事によると、ミャンマー第2の都市・マンダレーは、中国雲南省に近いため、中国系住民が人口の30%も占め、経済活動を牛耳っているそうだ。
この傾向は、中国に隣接したミャンマー北部の都市だけでなく、いずれ首都ヤンゴンにも進出してくると考えておいたほうがいいだろう。
2012/07/18