海外販路を構築するためには、販売代理店の義務と権利をしっかりと明文化して契約書に落とす必要があります。それが米欧で発達したセールスレップ制度です。貿易実務の情報サイト「らくらく貿易」。|海外販路の構築とセールスレップ制度

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公開日:2012.04.13  / 最終更新日:2013.03.17

海外販路網構築講座その1 セールスレップ制度2012/04/13



海外販路網構築講座 その1:海外販路網構築とセールスレップ制度

初めて海外展示会に出展した中小企業がその国の販売会社と接触した際に「この国には全く販路がありませんから好きに売ってください。」と言う事があります。
一見理解あるようですが、長続きする戦略ではありません。

現在、日本企業が海外に売り込もうとしている製品は、安くて簡便に右から左へ売って稼げるようなものではありません。高い価格に合った付加価値があると時間をかけて理解してもらった後でやっと販売ができるものです。セールスに時間も労力もかかるのです。

そうやって時間をかけて売れて徐々に市場が立ち上がってきたら、どうなるか?
必ずエンドユーザーは直接メーカーにコンタクトを取ります。

インターネットが発達した現在、メーカーに電子メールを送るぐらいなんでもありません。「大量注文するから直に安く売ってよ」と頼まれると断れるメーカーは稀です。
海外の販売店は市場立ち上げの大変な部分だけを無料でした事になります。

というわけで、「自由に売って」と言われて、「ハイ」と頑張って売る販売店はありません。将来に飛ばされるリスクを十分に承知しているからです。
しかし、そういった海外販売店の心理にあまりにも疎いのが日本の中小企業です。

よい物を作ったから「後は勝手に売って」ではなく、販売代理店の義務と権利をしっかりと明文化して契約書に落とす必要があります。

それが米欧で発達したセールスレップ制度の基本であり、その考え方は中国やアジア諸国でも同じように活用できます。

2012 © 大澤裕@ (株)ピンポイント・マーケティング・ジャパン

「海外販路網構築講座その2 海外用カタログ」はこちら

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