ケニア大統領選挙2017の8月8日が迫ってきました。ケニアの大統領選挙は、全国民のほとんどが関心を寄せる重大なイベントです。|ケニア大統領選挙2017を目前にして

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公開日:2017.08.05

Mama Africa! Kenya便り: ケニア大統領選挙2017を目前にして

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ケニア大統領選挙の8月8日が迫ってきました。

ケニアの大統領選挙は、全国民のほとんどが関心を寄せる重大なイベントで、なんと負傷者や死者が出るほど血の気の多い、国内紛争といっても過言ではありません。

今年も電子投票システムの責任者の男性が拷問を受け殺害される事件がおきました。

特に独立後最大にして最悪と言われているのが、10年前の大統領選挙です。実際はその直後に選挙結果を不服とする人達による抗議活動が暴動し、そしてその暴動が部族闘争に発展し、最終的に国連(前々事務総長コフィ・アナン氏ら)による数度の仲介により暴動が鎮静化する始末となりました。

特に部族意識が強いケニア人にとって大統領選挙は誰が自分の声を聞いてくれるか(どの政治家に賛同が出来るか)だけではなく、同じ部族出身者をより応援する傾向にあるため、大統領選挙は部族意識をさらに高めさせるものだと言えます。

大統領選挙は、まず各党で候補者選出に向け集会が行われてきました。爆音と共に選挙カー動き出し、4月におこなわれた選抜ではナイロビの各所で討論から暴動となり、警察が出る騒ぎも多数起こりました。

最も警戒しなければならないのは、8月8日の大統領選挙以降です。毎度、投票結果を不服とする人たちが各地で再選を巡って大きな暴動が起こることが予想されています。特に今回はこの10年前の選挙と同じ緊張感があるとも言われ、私達は注意しなくてはなりません。

私たちが取る心構えとは、まずどこでデモや暴動が起こっているのか情報を把握し、指定されたエリアや道路を使わないことです。私たちが最も利用する情報源は大使館から送られるメールや緊急速報のSMSですが、会社や他の大使館でもアラートが流れます。それらはまるで速報の様に各コミュニティーの中で行き渡るため、大いに活用し、使う道や行動範囲を決めていきます。

デモや暴動の発端は、各党の事務所周辺だけではなく、とても些細なところから発生することがほとんどです。よく起こるのがマタツ(乗り合いバス)の停車場で、乗客同士のささいな政治に関する会話から人がどんどん加わっていくのです。

気兼ねない所でも政治について討論が出来るというのは関心ですが、それにより道路は一時通行止め、暴行や強盗被害も多発し警察沙汰になってしまいます。

もちろん、最良なのは外出を避けることです。ただ、選挙による治安悪化は長期化になるため、外出が思う様に出来なくなれば、その期間の生活維持に困ります。更に流通が滞るため、生活品の買いだめも必要になってきます。

特に飲料水、食料、製紙類が不足するので早くから品薄になり、物品が補給されればコミュニティーの間で直ぐに情報が回り、またたくまになくなってしまいます。

大統領選挙の影響はそれだけではありません。企業によっては自宅待機や国へ一時帰国させる、学校は一時閉鎖を決めるところもあります。外出が出来なくなるため、特に子供がいるご家庭では彼らが退屈しないように工夫するのが大変になります。

そうなるとこの緊張もさらに長引くことになり、日本の生活が時に恋しくなることもあります。

次回はケニアの水事情についてお届けいたします。

2017/08/05 E W Africa, Schema Corporation

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