家庭の半数以上が、ペットを飼っているという統計がでているフランス。
今回はその中の犬にスポットを当てたいと思います。
パリで街を歩く時は要注意!
美しい建築物に気をとられていると足元に変な感触が!!!なんてことに。
気を付けないと犬の糞を踏んでしまい、それをとるのに一苦労します。
市が設置したエチケット袋もあるのですがフランス人は飼い犬の糞の始末は自分でしたがらないようです。毎朝、清掃作業が行われるのでそこにお任せの様子。カフェや地下鉄まで人間と同じように同伴しているフランスの犬たち。地下鉄で床に3匹ほど大型犬が寝そべっていることもあり、乗客も彼らのしっぽを踏まぬように気を付けているくらいです。助手席に同伴させているタクシー運転手、そして物乞いをしている人も大型犬を連れて歩いています。彼らにとって犬は、自分を守ってくれるパートナーなのかもしれません。
田舎では、犬は番犬の役割をしっかり担っています。人の気配がするとしっかり吠えて飼い主に報告しています。スーパーの駐車場で、車中でお留守番している犬を見かけることも。
そして驚くのは、リードを付けずに自由にお散歩している犬が多いことです。過去に実家で飼っていたわが犬は、リードがないと暴走してしまうタイプで本当にハラハラしたものでした。フランスの犬たちをみていると自立していて躾が行き届いているなぁと感心するばかりです。
そんな犬達が社会の一員として受け入れられている反面、動物放棄の問題も存在しています。バカンスなどで長期の旅行に連れていけない理由から、飼育放棄をしてしまうという無責任な行為が実際に多数あります。毎年、夏の終わりのニュースで放棄された動物の数が読み上げられます。
SPAという動物保護協会がこのような飼い主を失った動物たちを保護しています。またドーベルマンやボクサーなどの特定犬は口輪を付けることが義務付けられています。これは、子供が特定犬に襲われケガをする事件が起こったことから法律で定められました。
生活を共にするメンバーとして認知されている犬に関するビジネスはどんなものがあるのでしょうか。犬を売買するブリーダー、動物病院、ペット専用の任意保険などがあげられます。
犬が健康な状態ならワクチン以外に動物病院に連れて行くのは数年に1度の歯石とりくらいだそうです。任意保険は、月の掛け金が10€以下で高くはないのですが周りに加入しているという話は聞きません。日本のようにペットホテルのようなものは流行っていないようです。長期不在の際は、知り合いや親戚に犬の世話を頼む人が多いからでしょう。
犬を個人のブリーダーから買うことが多いフランス。以前紹介しましたフランスの売買のサイトBON COIN (ボン コワン)でブリーダーを見つける場合が多いそうです。または飼い主を失った犬たちを保護しているSPAでも見つけることができます。
動物の為の指圧ケアが存在しているので今後は予防医療の分野で発展していく可能性がありそうです。家族や社会の一員として自然体に振る舞っているのが印象的で、媚びないところがフランスの犬らしさなのかもしれません。
2018/11/07