アジアとヨーロッパを結ぶ新たな輸送ルートとして北極海航路が注目されています。
最近のNHKでも紹介されましたが、海上輸送に大きなインパクトを与えると期待されています。
ユーラシア大陸北部のロシア沿岸を通るこのルートは氷が薄くなる夏場の約4カ月間に限られ、砕氷船利用でコストが高くなることがネックでした。
地球温暖化の影響なのでしょうか。
氷の減少で砕氷船なしでベーリング海峡を通過出来る時期が増えているそうです。
そのため、ロシアとノルウェーの海運業界だけでなく、高い関心を示している日本・アジアの企業が多いと言われています。
スエズ運河経由に比べて距離が3分の2となり、航海日数が12-15日短縮できるといわれています。燃料が大きくセーブできるため運航コストの大幅削減が期待できます。
最近日本の化学メーカーがノルウェーから石油製品を調達したほか、現在中国の大手海運COSCOがオランダに向けてトライアル航行をしていると伝えられています。
韓国もすでに運航実績を増やしつつあるようです。
東アジアのハブ港は完全に中国・上海、韓国・釜山に移ってしまいましたが、この航路が実現すれば、地理的にベーリング海峡に近い北海道が重要ハブ港となれると期待している向きもあるようです。
欧州と東アジアだけでなく、米国東海岸航路としても北極海航路の実現性に注目して見たいと思います。
2013/09/07