楽しい海外旅行から帰国。早く家に帰ってホッとしたい。
でも、空港の入国カウンターは長蛇の列・・・。
入国カウンターをやっとのことで通過したら、次は預けた荷物が回ってくる黒いベルトをぼーっと眺め。
やっと回収したスーツケースを引きずり、今度は通関カウンターの列へ並び・・・。
いつになったら空港から出られるの!!
外国人観光客が増える中、この「日本に帰国したのになかなか空港から出られない問題」は相当ストレスですよね。到着が夜なら電車やバスの終了時間が気になります。外国人観光客なら、その日のうちに次の移動や観光をしたいですよね。
そこで政府は日本に入国する人がスムーズに、かつ旅具通関はきっちり行うために、携帯品・別送品の申告がない人は自動カウンターで出国できるようなシステムを導入しています。それが、税関検査場電子申告ゲートです。
こちらはまだ、成田空港第3ターミナルだけの運用ですが、2020年春には成田空港第1・第2ターミナル、羽田空港や関西空港など全国の主要な国際空港で運用開始予定です。
税関HP:税関検査場電子申告ゲートの運用開始
http://www.customs.go.jp/kaigairyoko/egate.htm
【利用方法】
1.電子申告ゲートの利用にはスマホやタブレットに税関申告アプリをダウンロードします。(スマホ持ってないよ、という方はゴメンナサイ)
2.アプリをダウンロードし、案内に従って必要事項を入力していくと、「携帯品・別送品申告書」情報の含まれたQRコードが作成されます。
3.電子申告端末に、税関申告アプリで作成したQRコードとパスポートを読み取らせます。この端末は顔撮影も行い、パスポートの顔画像と照合して本人確認を行います。電子申告端末は税関検査場に設置されています。機内預け手荷物が流れてくるターンテーブルの近くにあります。
4.手荷物を受け取ったら、電子申告ゲートを通り、無事日本に入国です。
ただし、電子申告ゲートは非課税者対象です。課税対象者にはゲート出口が開きません。
【注意点】
・電子申告端末は顔の撮影を行います。機器の都合上、身長100㎝以上の人のみ利用できます。
・家族でも、一人ずつ手続きを行わなければなりません。紙の申告書の場合、家族が同時に検査を受ける場合は、代表者で構いません。家族旅行で、特に子供がいる場合は、従来通り紙の申告書で行う方がよさそうです。
・課税申告の携帯品がある場合、税関に申告しなければなりません。その場合、有人カウンターに行く必要があります。
・海外からの引っ越しなどで別送品がある場合は、申告書に入国印をもらう必要があるので、有人カウンターに行きます。
・颯爽と電子申告ゲートに向かっていても、税関職員に検査カウンターに誘導されれば、荷物を開示しなければなりません。また、税関管轄の電子申告端末は、出入国審査を行う顔認証端末とは別物です。所管官庁が違うので仕方ないのかもしれませんが、一緒にできなかったのかな、とも思います。
顔認証システムが実用化され、セルフでの搭乗手続きも計画されています。混雑回避のためにどんどん新しいシステムが運用され、出国時も入国時も、空港滞在時間のさらなる短縮が見込まれます。
税関:YouTube「スムーズで快適な旅を ~税関検査場電子申告ゲート~」(15秒)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=gBl7k2xk_OI&feature=emb_logo
2019/12/10