つい最近発売された文春新書「民主党が日本経済を破壊する」(与謝野馨著、22年1月20日第1刷)に、世界の通商制度に関して大変に分かりやすい記述がありますので、ご紹介したいと思います。
かなりセンセーショナルな表題の著書ですが、前政権で経済3閣僚を兼務していた著者は、日本経済がいままで貿易立国として成長してきた背景には、世界のフェアな通商制度のおかげであると説いています。
趣旨を引用しますと、
・資源に恵まれない日本が目指してきた方向は、いつの時代も「モノづくり」。
・加工貿易が日本経済を支え、貿易立国こそが日本経済の本質。
・これを支えたのは、国民の知恵と質の高い労働力にプラスして、世界のフェアな通商制度のおかげ。
・第二次大戦後、ドル体制と自由貿易を取り決めたプレトンウッズ体制のもと、日本の輸出立国を支える上で、関税貿易協定(GATT)の果たした意義は大いにあった。
・さらに、世界貿易機関(WTO)合意以降は、モノだけでなく、サービス貿易の自由化も進み、日本経済はもちろん、世界経済にも大きな影響を与えている。
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