Forfeitingについての貿易用語解説。貿易実務の情報サイト 「らくらく貿易」。|Forfeiting 貿易用語集

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Forfeiting

フォーフェイティン
貿易金融用語。
輸出債権についての貿易金融の一つ。

輸出者にとってメリットが大きいので、条件に当てはまるようであれば、一度是非検討してみることをお勧めしたい。

特徴は、
・信用状付きの期限(ユーザンス)付輸出為替手形であること(a/s:一覧払は対象外)
・信用状発行銀行や引受銀行が、輸出者の振り出した手形を引き受けること
・買取銀行は、買取依頼人に対する手形の遡及権を放棄する(手形の遡及権:買取銀行の買戻し請求権=輸出者の買戻義務)。これをノン・リコース(Non-Recourse)取引という。そのため、期日に万一不払い事故が発生した場合でも、輸出者には手形代金の買戻債務を負担する義務はない(これが最大のポイント)
・買取依頼人は支払期日までの金利負担があるが、輸出債権(売掛債権)を売切る事で、会計処理上オフ・バランス化することが可能となる(ただし公認会計士・税理士に確認要)

ワンポイント:
フォーフェイティングすると手形金額に対して100%のリスクヘッジが可能。(輸出手形保険は手形金額の95%)

輸入者および信用状発行銀行の信用リスク、また、それぞれの所在国のカントリー・リスクのヘッジが可能となる。

ノン・リコース(Non-Recourse)取引の特徴として、取引依頼人の買戻債務は免除されるので代金回収の不安がなくなる。また輸入決済遅延の場合でも、延滞利息は請求されない。

このような利点をもつため、輸出業者としては大いに食指が動くが、外為取扱いの金融機関すべてが受入れ可ではない上に、個々の案件ごとに金融機関がその採否を判断するため、現実にはあまり目にすることがない。

Fixed date delivery

確定日渡し
外為実務用語。
為替予約で使われる用語。

先物為替予約には「確定日渡し」と「期間渡し」がある。

「確定日渡し」とは、特定の日を受渡日と定め、その日であればいつでも(といっても金融機関の営業時間内が原則)、何度でも分割して使えるという為替予約のこと。

「期間渡し」にくらべ使い勝手が悪いが、その分適用レートは顧客有利となっている。

ワンポイント:
「確定日渡し」で、為替予約を結ぶ場合の留意点。

確定日として定めることができる日は、金融機関の営業日であることはもちろんであるが、通貨の種類に限らずニューヨークの外為市場が、休場の場合を除くのが普通。

これはUSD以外の通貨であっても、日本円との交換では、USDを経由するため。(ただし例外もあり)

加えてUSD以外の通貨の場合、その通貨が主として取引される外為市場が休場の場合は、その日を確定日とすることが出来ない。

このような日を為替予約の行使日としたい場合は、前後の日を含んだ「期間渡し」の為替予約をとれば、市場休場日でも金融機関営業日であれば、為替予約使用可能であるので、この方法がよく利用されている。

Foreign currency deposit

外貨預金
日本円ではなく、外国の通貨(US$やEUROなど)を金融機関に預ける預金のこと。

外貨普通預金と外貨定期預金の形態で受け入れる金融機関が多い。商品内容は円預金とほぼ同じであるが、外貨預金特有の特徴とリスクがあるのでよく理解したうえで利用する必要がある。

特徴:
預金保険の対象外である。
預金保険とは万が一金融機関が破綻した場合、預金者の預金などを保護するための保険制度。預金者ごとに10百万円までの元本とその利息が保護対象となる。

リスク:
為替リスクがある。
円で外貨を購入して預入するとき、預金払戻時に外貨を売却して円にするときは、それぞれ為替リスクに晒されることとなる。

注意点:
銀行に手数料を払う。

一般に預入時にはT.T.S.レートが、払戻時にはT.T.B.レートがそれぞれ適用されるため、仲値との幅(為替売買益)を手数料相当分として銀行に支払うこととなる。

マーケットレートが全く動いていない場合でも、T.T.S.とT.T.B.の差があるため、その分円ベースでは元本、利息ともに目減りする事となる。

ワンポイント:
外貨預金の仲間に「仕組み預金」と呼ばれるグループがある。表面金利は同じ通貨、同じ期間の物に比べ高いものが多い。

これはこの預金の中にオプションやスワップの売りを組み込んでおり、オプションやスワップを預金者が売ることによるプレミアムを、利息に上乗せしたものである。

オプションやスワップが行使されるのは、市場が預金者にとって不利の場合であるので、「仕組み預金」導入に当たっては、そのリスク度合いを慎重に見極めねばならない。

Forward Exchange Rate

先物相場
貿易資金決済に関連した用語。

自国通貨と他国通貨の受渡しが為替売買契約後の一定期日後(2営業日以降)に行われるものを、先物取引というが、その取引に用いられる相場を先物相場という。

契約時に適用レートや取引金額を定めるが、実際の受渡しは将来の一定期日となる。売り手と買い手の双方の存在が必要なので、一般的には双方の需要がある1年程度先までの期間内が多い。

ワンポイント:
先物相場は二国間の金利差と、その通貨の需給度合いに強く影響される。日本は現状低金利なので他国の各通貨に対して、直物に比べ先物はディスカウント体系(いわゆる円高の状態)になりやすい。
(直物相場 参照)

Forward Exchange Contract

為替予約
貿易資金決済に関連した用語。
先物為替予約ともいう。

将来の一定の時点あるいは時期における、相異なる通貨間の交換をあらかじめ定めたもの。

「予約」と表現されるが、実際は外国為替売買を行う先物取引の一種。予め定めた時点や時期が到来すれば、その時点・時期の為替相場水準とは関係なく、予め定めた相場(予約相場)で売買が行われる。

為替相場の変動リスクへのヘッジ策として有効。

しかし一旦締結するとその為替予約は履行することが大前提となる。その時点での直物相場(じきものそうば)と差が生じても、当初の締結条件で履行しなければならない。

場合によっては為替差益の逸失となる場合がある。また取消・変更には当事者双方の同意が必要となるが、当事者は利益が相反しており取消・変更に関するコストはいずれかが負担して行うことなる。

なお為替予約の履行時点・時期の延長は原則として認められていない。

ワンポイント:
金融機関にとって予約は与信行為となるため、誰でも即OKと言いうわけにはいかない。為替予約を希望する場合は、事前に窓口や電話等で相談したほうがいい。
(TTS 参照)(TTB 参照)

Firm Offer 

確定申し込み
輸出入契約交渉に関する用語。
輸入者と取引条件の交渉をした結果、輸出者が最終回答の提示をすること。

関連用語:
Counter Offer

FAINS

ファインズ 輸入食品監視支援システム
FOOD AUTOMATED IMPORT NOTIFICATION AND INSPECTION NETWORK SYSTEMの略。
食品等の輸入届出手続きを電子的に処理する厚生労働省輸入食品監視支援システムのこと。

FAINSは通関情報処理システム(NACCS)とインターフェイスを介して接続している。NACCS端末を持つ通関業者はNACCSにより食品等届出を行い、税関手続きとの連続処理が可能である。

Free House Delivery

フリーハウス
物流用語。到着地持ち込みまですべての費用を輸出者が経費負担すること。

インコタームズDDP条件と同じ意味ですが、インコタームズの貿易条件ではありません。発地から着地まですべての経費負担が輸出者であることを明確にするため、日本のフォワーダーがこのような用語を使っている。

FAK  Freight All Kinds

品目無差別運賃
海運輸送(コンテナ)で使われている物流用語。
コンテナ内の貨物の如何を問わずコンテナ1本当りの運賃の事をさす。FAKレートと略すことが多い。

Free Time

フリータイム 無料保管期間
コンテナの保管に関する物流用語。
貨物到着地で貨物引き取りまで無料で保管できる一定期間のこと。
この期間を過ぎるとDemurrageが発生する。

関連貿易用語:
Demurrage

Freight Ton

フレートトン
国際運賃の計算方法に関する物流用語。海運用語。
運賃の計算の基礎になるトン数のこと。
容積トン、または重量トンのいずれか大きいほうで運賃計算が行われる。

関連用語:
W/M=Weight or Measure

Freight Collect

フレイト・コレクト
運賃到着払いのこと。
貨物が輸入地に到着後、荷受人が運賃を支払う。FOBやEXWなど運送費が含まれていない貿易条件の時に使われる。

Arrival Notice(貨物到着案内)にFreight Collectと記載がある場合は、運賃を直ちに船会社・航空会社に支払う必要がある。フォワーダーが立替えて支払うことも多い。

関連用語:
Freight Prepaid

Freight Prepaid

フレイト・プリペイド
運賃元払いのこと。
Charges Prepaidと同じ意味。
荷送人が運賃を支払うことで、CIFやC&Fなど運賃が含まれる貿易条件の時に使用する。

関連用語:
Freight Collect

Feeder

フィーダー
ハブとなる大きな主要港(メインポート)から目的地の地方港への2次輸送、3次輸送のこと。フィーダー輸送(Feeder Transport)
国内輸送だけでなく、アジア域内や欧州域内など近隣国間の輸送でも使われる言葉。

効率よく輸送するためにコンテナ船の大型化、航路の集約化が進んだが、そのような大型コンテナ船が寄港できない港も多い。そこでフィーダーコンテナ船と呼ばれる、地方港に寄港できるコンテナ船に積み替えて(トランシップして)輸送する。

FAF  Fuel Adjustment Factor

ファフ 燃料割増料
物流コスト用語。
燃料割増料または燃油サーチャージのこと。
FSC(Fuel Surcharge)とも言う。

ワンポイント:
海上・航空輸送ともに使われる用語。
1999年の燃油高のころに導入された。
FAF,BS,EBS,BAFはすべて燃料に関わる価格変動調整費のことで、航路によって呼び方が異なる。

週ごと、1か月ごとに割増料は更新されます。船会社や航空会社により更新時期や金額が異なるので運賃契約の際に確認が必要です。海外発の場合も同様に割増料が適用されております。

Form E

中国ASEAN自由貿易協定(ASEAN China Free Trade Agreement:ACFTA)で使われる原産地証明書のこと。
FORM Aと間違いやすいので気をつけましょう。

関連貿易用語:
ACFTA
Form A

FTZ Free Trade Zone またはForeign Trade Zone

輸出入促進策の一環で非課税地域に指定された自由貿易地域のこと。

FTZ指定地域では関税、法人税、付加価値税の非課税といった優遇措置を受けることができる。日本では沖縄が唯一指定されている。

FEU  Forty-Foot Equivalent Units

40フィートコンテナ単位換算のこと。

海上コンテナには、20フィートコンテナと40フィートコンテナとがあり、コンテナ取扱量の統計には一般的には20フィートコンテナ単位で換算をしますが、40フィートコンテナ単位で換算する場合もある。

関連用語:
TEU

Freighter

航空用語。貨物専用便のこと。

航空機はおおまかに人を乗せる旅客機(Passenger)と貨物専用機(Freighter)に分かれる。

旅客機は搭載デッキ内の上部(Main Deck)が旅客スペース、下部(Lower Deck)が貨物スペースとなる。
一方、フレーターは上部も下部も貨物スペースとなる。
メインデッキの方が高さ、幅ともに大きいため、両者で積載できるULDの最大サイズが異なる。

Forwarder

フォワーダー 貨物利用運送事業者
自分では輸送手段を持たず、航空会社または船会社から借り受けたスペースに貨物を搭載、国際輸送を行う事業者。複数荷主の貨物を集荷し、仕向け地ごとに仕分け、大口貨物に仕立てる混載業務を行うものを混載業者(コンソリデーター)という。

海上・航空いずれの場合にも使うが、海上の場合はNVOCC、航空はエアー・フレイト・フォワーダーという。

国際輸送業務だけでなく、一般的には、通関業務・倉庫保管業務・配送手配なども平行的に行っている。
(Air Freight Forwarder 参照)

FDA Food and Drug Administration

米国食品医薬品局
米国「保健・福祉省」(Department of Health and Human Services; DHHS)に属する連邦政府機関。

食品・医薬品、玩具やたばこなどの認可や違反取り締まりを行う機関。日本の厚生労働省と同じような役割。

FS  Feasibility Study

事業可能性調査
ビジネスモデルを策定し、投資に対しての費用対効果を分析・評価する経営手法。
特に、海外進出の場合には重要な経営判断材料となる。

Foreign Exchange and Foreign Trade Control

正式名称は外国為替及び外国貿易管理法。ガイタメホウと略す。

日本の貿易取引は原則自由だが、輸出入貿易管理令でコンプライアンス管理が行われている。

関連用語:
Trade Compliance

外為法では許可や確認、報告等が必要な場合があるので、日本銀行のホームページ「外為法に関する手続き」を参考にするとよい。

参考サイト:外為法に関する手続き
http://www.boj.or.jp/about/services/tame/

Full Cable Advice

フル・ケーブル・アドバイス
LC(信用状)に関連した用語。
信用状の通知方法の一種。

信用状の内容全てが電信(Cable)でオリジナルとして届けられるが、電信料が高い。現状ではSWIFTがよく利用されている。
(Preliminary Cable Advice 参照)(SWIFT 参照)

FROB

Foreign cargo Remaining On Board
米国に荷揚げされず、米国の港を経由して他国に輸入される貨物のこと。

米国向け貨物は、輸入者もしくはその代理店が米国税関(CBP)に対して、決められた10項目(ISF10)の情報を提供することが義務付けられています。同様に、米国で荷揚げしないが寄港する本船に積載されている貨物(FROB)、米国で荷揚げするカナダ・メキシコ等第三国向け貨物についても、5つの情報提供が義務付けられています。

ISF-5
1.ブッキング者の名称及び住所
2.配送先の名称及び住所
3.統計品目番号(6桁)
4.第三国荷揚げ港
5.貨物の配送先(引き渡し先)

関連用語:
ISF Import Security Filing

2020/07/27 更新

Franchise

フランチャイズ
保険用語。
小損害免責のこと。
損害が一定割合または一定額に達しない場合は、まったくてん補しないが、これらを超えた場合には、損害を全額てん補する方式のこと。
(Excess 参照)

Final Destination

最終目的地
最終目的地または最終仕向地。
物流用語。輸出入書類に記載する貨物の最終配達地のこと。

FTAAP

アジア太平洋自由貿易圏
Free Trade Area of the Asia-Pacificの略。
APEC+中国+ロシアを加えた21カ国・地域の自由貿易圏構想で、TPPが発展的に、大連合を目指しているのかもしれません。

Freight Conference

海運同盟
定期船航路で過度の競争をしないように結成する一種のカルテル。
Shipping Conference,Freight Agreementという場合もある。

Form A

フォームエー
日本以外で発行された原産地証明書のこと。
一般特恵関税を受ける際に必要となる書類。

正式名は「一般特恵制度原産地証明書様式A」。略してGSP(Generalized System of Preferences):Form Aで、法令で定められており、原産地の税関又は権限を有する商工会議所等が発給したものでなければなりません。有効期限は発給日から1年で、特恵関税を適用する場合は輸入申告の際に原則として原本を税関に提出する必要があります。

FTA  Free Trade Agreement

自由貿易協定
関税・通商上の障壁撤廃で自由貿易地域結成を目的とした2国間または地域間協定。

FPA  Free from Particular Average

エフピーエー
単独海損不担保条件のこと。 分損不担保条件とも言う。
全損と共同海損を補填するが、単独海損は特定海損を除き担保されない保険条件のこと。
(Insurance Policy 参照)

Force Majeure

不可抗力条項
国際契約では、契約当事者双方にとって、免責条件を明確にしておく必要がありますが、法律上必ずしも明確にはなっていません。一般的には、台風、地震などの天変地異、戦争・ストライキや政府命令等に起因した船積み遅延・不着や引渡不能など契約不履行について、売主が責任を負わない旨の規定をします。

ワンポイント:
不可抗力条項サンプル
「売り手は、戦争、内乱、暴動、労働紛争、流行病、火災、台風、洪水、地震、出入港禁止、政府の管理、若しくは売り手の支配を超えたその他事由による商品船積み、または本売約確認書に基づく義務の履行にあたっての不履行、あるいは遅延についての責任を負わない。」

Foul BL

ファウルBL
貨物梱包状況に異常がある際にリマーク記載されたBLのこと。
(BL 参照)

FOB

エフオービー
本船渡し条件のこと。
貿易取引条件としてよく使われるFOBは、Free On Boardを略した言い方のこと。

ワンポイント:
単純に訳すと、”板の上で自由”となりますが、貿易用語では、「本船渡し」と訳します。輸出貨物が本船に積み込まれた時点で、輸出者の引渡し義務が完了(=輸入者に危険負担が移転)するという意味です。

CIFと同じく、日本では長年親しまれているFOBですが、在来船輸送に限って使い、海上コンテナ輸送の場合にはFCAを使うことをお勧めします。
(INCOTERMS 参照)

FCL Full Container Load

エフシーエル
コンテナ貨物は、20フィートか40フィートコンテナで運搬されます。

コンテナ1本を満たす量の貨物がある場合で、荷主がコンテナ1本を借り切り、貨物搭載を自分で行うことの意味。

フルコン、「工場バンニング」または「Shipper's Load」とも言います。

FCA  Free Carrier

フリーキャリア
運送人渡し条件のこと。

輸出地の指定場所で買主の指定した運送人に貨物を引渡した時に危険負担と費用負担が買主に移転。AIR輸送の場合と海上コンテナ輸送の場合のみに使う。

日本では、なじみが少なくFOBがよく使われていますが、リスク移転場所が違うことで保険求償範囲が違ってくるなど売主リスクの観点からAIR輸送の場合と海上コンテナ輸送の場合には利用すべき取引条件です。

関連用語:
INCOTERMS

FAS  Free Alongside Ship

エフエーエス
船側渡し条件のこと。

港湾の水深が浅く、岸壁に本船が接岸できない時、沖に停泊している本船まで艀で運びますが、この場合、艀が本船の船側に到着した時点で貨物引渡し、危険負担も買主に移転。

関連用語:
INCOTERMS