De Minimis デミニマスについての貿易用語解説。貿易実務の情報サイト「らくらく貿易」。原産地規則の関税分類番号変更基準の例外規定。 |De Minimis 貿易用語集

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De Minimis

デミニマス

2020/04/27 更新

原産地規則の関税分類番号変更基準の例外規定。
救済規定の一つで、ごくわずかの非原産材料は無視できる、というルール。

デミニマスとは「僅少の非原産材料」、「許容限度」と訳される。

関税分類番号変更基準では、使われている構成品すべてについてHSコードが変わっていることが必要条件であるが、デミニマスルールを使うと、一定基準以下の小さな金額の非原産材料があっても無視できる。

例えば日EU・EPAでは、産品の取引価格の10%以下の非原材料は無視できるとしているものが多い。HS番号や協定によってデミニマスの割合が異なることが多い。

DPU Delivered at Place Unloaded

ディーピーユー

荷卸込持込渡し

インコタームズ2010でのDAT(ターミナル持込渡し)から名称変更。
インコタームズ2020で新設されたルール。

荷卸しする指定地はターミナルに限らず、どんな場所でも可。輸入国側の指定地までの危険負担、費用負担を売手が負う。保険契約の義務は負わない。

買手は輸入通関の費用負担と危険負担を負う。

Discrepancy

ディスクレパンシー
外為実務用語。
LC決済で使われる用語。ディスクレパンシーあるいは単にディスクレと略す。

信用状付輸出取引において、買取銀行に提出された船積書類が、信用状条件に一致していない場合に用いられる。

「この書類はディスクレつき」のように使用される。

ディスクレがあると信用状発行銀行は支払いの拒絶を行えるため、輸出国側銀行は買取に応じないのが通例である。

ワンポイント:
条件不一致解除の方法はいくつかあるが、原則は書類の差し替え、あるいは書類の訂正を行う。

信用状条件に完全に一致した書類を作成するのは、大変ハードルが高いのも事実であり、結局は輸入者側が決済しやすい書類を作るのが一番。

Demand Draft

送金小切手
外為実務用語。
送金為替で使われる用語。

海外では小切手も手形の一種とされるのでDraftと呼ばれる。

金融機関に支払資金を払い込み、金融機関から支払銀行を指定した小切手を受け取る。

遠隔地の受取人に、現金に代えて送金するために用いる。

書籍代、受験料、会費等の少額な取引に用いられるが、
・小切手は送金依頼人が自分で受取人に送付せねばならない
・相手が資金化するのに時間がかかる
・送付中の紛失・盗難の恐れがある
以上の点を考えると、電信送金のほうが安全・迅速・確実であり、銀行が送金小切手の利用勧奨をすることはない。

なお円建送金小切手は支払銀行に外国の銀行が記載してあっても、日本で資金決済となる場合がほとんどであり、小切手そのものが日本と受取人所在国の間を往復するため時間がかかる。円建送金小切手の取り扱いには、慎重な配慮が必要である。

ワンポイント:
扱いにくい仕組みであり、出来る限り避けた方が良い。

Due of shipment

船積期限
貿易資金決済に関連した用語。

信用状(L/C)付取引では、信用状条件に定められた最終船積期限( Latest Shipping Date)と同義に用いる場合が多い。

輸出者は信用状に定められた期日までに、船積みを完了しなければならない。
船積期限とはその最終期日をいう。

ワンポイント:
信用状の有効期限や最終提示日が、銀行休業日に当たる場合は、翌営業日に延長されるが、船積期限にはそのような特則はないので注意したい。(信用状統一規則第29条)

Delivery To

貨物配達先
貿易書類(Invoice)に記載する項目のひとつ。SHIP TOともいう。
輸出貨物の配達先のこと。貨物の請求先と配達先が異なる時に使用する用語。
(Bill To 参照)
(Sold To参照)

DOC Fee

ドックフィー
海運輸送(コンテナ)で使われている物流用語。
Documentation Feeの略。船会社が荷主に対して請求するB/L(船荷証券)発行手数料のこと。

B/L Feeという場合もある。

関連用語:
B/L Fee

Drayage

ドレージ

物流コスト用語。
コンテナを陸上輸送すること、コンテナ陸上輸送料のこと。
(ヨーロッパでは Haulageと表現)

CY(コンテナヤード)から荷主指定の倉庫などへの陸上輸送の往復料金である。CIPやDAPなどの貿易条件であっても、ドレージは含まれていないので、輸入者負担となる。

Detention Charge

ディテンション
コンテナの保管に関する物流用語。コンテナ返却延滞料。

空コンテナがコンテナ保管場に期限内(フリータイム)に返却されない場合に発生する延滞料金のこと。

関連用語:
Free Time

Demurrage

デマレージ 超過保管料
コンテナの保管に関する物流用語。
コンテナ貨物が期限内(フリータイム)に引き取られない場合に発生する超過保管料のこと。

関連貿易用語:
Free Time

DDC  Destination Delivery Charge

コンテナヤードでのコンテナ取扱料金のこと。
到着港コンテナヤード内でのコンテナ運送料金のこと。

船会社が荷主に請求する料金。米国では、ターミナルハンドリングチャージ(THC)をDDCと呼ぶ。

関連用語:
THC

Devanning

デバン
海上輸送(コンテナ)で使われる物流用語。
コンテナから貨物を取り出す作業のこと。

関連用語:
Vanning

Diversion Charge

揚げ地変更料金
海上輸送で発生する物流コスト用語。

荷主の都合でB/Lに記載されている揚げ地と異なる港に変更する場合の付加料金のこと。
(Bill of Lading 参照)

DO Charge

ディーオー・チャージ
海上輸送で発生する物流コスト用語。

船会社がB/Lと引き換えに貨物の引き渡しを指示する書類(D/O)を発行する際に荷主に請求する費用のこと。

関連貿易用語:
DO(Delivery Order)

Duty Clause

関税特約
貨物保険用語。「関税特約」保険のこと。

貨物海上保険は協会貨物約款(ICC)をベースとしており、ICCでカバーできない損害は、特約を付帯してカバーすることになります。例えば、貨物が損傷した場合、納付した関税は、輸入通関して保税地域から貨物を搬出した後では通常は還付されません。その場合の関税の損害をカバーします。

Duty clauseは、食品、衣類、靴などの高い関税率が課される貨物に有効です。
(Insurance 参照)(協会貨物約款ICC 参照)

Debris Removal Clause

廃棄処分費用特約
貨物保険用語。
貨物海上保険は協会貨物約款(ICC)をベースとしており、ICCでカバーできない損害は、特約を付帯してカバーすることになります。

例えば貨物が破損した後の破損貨物の取片付け費用は、保険対象外です。この特約の付帯により、取片付け費用、廃棄処分費用を保険対象とすることができます。

通常は、保険金限度額(50万円まで等)が設定されます。
(Insurance 参照)(協会貨物約款ICC 参照)

DPL Denied Person List

取引禁止顧客
米国貿易管理用語。
DPLと略す。重度のEAR(米国輸出管理規制)違反者に対してDenial Orders(否認命令)が出され、米国商務省より公表される。

DPLとして公表された会社・個人はEAR対象品目の取引ができない。また、米国以外の国からの米国製品の輸入も禁止される。

関連用語:
EAR
貿易コンプライアンス

DSU Dispute Settlement Understanding

WTOが介在して行っている紛争処理のこと。WTO設立協定の一部。
(WTO 参照)

Discharging

ディスチャージ

貨物を船舶または航空機から下ろすこと。
Discharging Port、Port of Discharging(陸揚げ港、荷揚げ港、揚地)

反対の意味はLoading

DWT Deadweight Ton 

デッドウエイトトン(載貨重量トン・サイカジュウリョウトン)
海運用語。
船舶トン数の一種。
貨物船に積み込める最大重量を表す。
貨物を満載した全重量から船舶重量を差し引いたトン数。

Displacement Ton

排水トン
海運用語。
船舶トン数の一種。船体の水面下部分の水の重量。船自体の重量を示す。
軍艦の大きさを表すときに使われる。

Distributor Agreement

代理店契約
契約用語。

日本語では同じく代理店契約と称するAgency Agreementとは当事者間の権利義務が異なるので要注意。

Distributorの場合は、販売価格政策も含め、債権回収のリスク負担を輸入者(Distibutor)が負うが、Agencyの場合は、売主の負担となる。
(Agency Agreement 参照)

Door to Door

ドア・ツー・ドア
国際宅配輸送方法のこと。
A地点で貨物をピックアップ、輸出通関後、国際輸送、輸入地での輸入通関、B地点への配達までの一貫輸送のこと。

戸口(ドア)から戸口(ドア)まで一運送者の責任で行う。ドアツードア輸送を行う業者はフォワーダーと呼ばれる。

関連用語:
Integrator

Dock Receipt

ドックレシート
輸出実務で使われる書類の一種。
コンテナ貨物がコンテナ・ヤードに搬入された時に船会社が発行する貨物受取書のこと。

船荷証券(B/L)はドックレシートの情報をもとに作成されるため、信用状情報に合致する正確な記載が必要。

関連用語:
Mates Receipt

Documentary LC

荷為替信用状
LC(信用状)に関連した用語。
貿易取引で一般的に使用される船積書類が添付された荷為替信用状のこと。

関連用語:
Letter of Credit

Direct Import

直接輸入
商社など代行業者を通さずに直接輸入すること。直接輸入又は直接貿易という。

自ら市場開拓、海外取引先との交渉、船積手配などを行う。
(間接輸入 参照)

Devanning Report

デバンレポート
コンテナから貨物を取り出した(デバン)際の貨物の数量過不足、ダメージ状況など、貨物の到着時状況報告書のこと。
輸入実務で使われる書類の一種。

本船側、荷主側、それぞれが確認署名する。保険クレーム処理で重要な書類。

関連用語:
Devaning

Draft

ドラフト
貿易決済に使う「手形」という意味もありますが、一般的には海運用語として、「喫水」のこと。
水面から船底までの距離のこと。

Documentary Bill

荷為替手形
貿易決済方法のひとつ。
輸出者(売主)が船積み後に船積書類と為替手形を取引銀行に買い取ってもらい、取引銀行が買主の国の銀行を通じて代金を回収、船積書類引渡す方法。

外為実務では船積書類が添付されている為替手形(荷為替手形)のことを意味する。
(D/A 参照)(D/P 参照)(Bill of Exchange 参照)

Dry Container

ドライコンテナ
一般貨物用密閉型コンテナのこと。常温で輸送する。

長さは通常20フィート(約6m)、40フィート(約12m)の2種類。高さは8フィート6インチ(約2m60㎝)が一般的。そのほか、高さ9フィート6インチ(約2m90㎝)のハイキューブ型がある。

Drum

ドラム
液体を輸送する際に使用される梱包方法(スチール、ファイバー、プラスチック製ドラム)。D/Mと省略。

D/P  Document Against Payment

手形支払書類渡し
信用状(LC)なしの場合の貿易決済方法の一種。
荷為替手形を利用した決済方法の一つ。

輸入者が銀行に手形決済(代金支払い)した後に、船積書類を受け取り貨物を引き取る。支払方法は、一覧払い(At Sight)と期限付き手形(Usance Bill)があるが、一般的に一覧払いが多い。

D/O Delivery Order

ディーオー 荷渡し指図書
船会社が貨物の引き渡しを指示する書類。
フォワーダーが提示したB/Lと引き換えに船会社がD/Oを発行交付し、そのD/Oを貨物を管理する業者に提示することで貨物の受取ができる。

D/A  Document Against Acceptance

手形引受書類渡し
信用状(LC)なしの場合の貿易決済方法の一種。
輸入者が銀行に対して引受けを行った荷為替手形を差し入れ、引き換えに銀行が貨物を受け取り用に船積書類を輸入者に引き渡す。

Dumping

ダンピング輸出
国内価格より不当に安く海外輸出すること。
「公正な取引・貿易」(フェアトレード="適正価格"で取引をすること)に反していること。

輸出先市場が混乱、現地産業に打撃を与え、その結果、国内産業を保護しようとすることにつながり、関税障壁や貿易制限などで、世界の貿易振興の妨げとなる。このため、世界主要国の間でダンピング防止協定が取り決められ、フェアトレードに取り組んでいます。

DG  Dangerous Goods

ディージー
航空貨物輸送における危険物。

人間の健康、安全または財産や環境に害を及ぼすおそれのある物品、物質が危険物として、国際航空運送協会(IATA)の危険物規則書(DGR Dangerous Goods Regulations)に指定されている。

ワンポイント:
一般的に危険物と言われる引火性、可燃性貨物、放射性貨物などは航空機に搭載することが禁じられています。

国連および国際原子力機関が定めた航空輸送細則に準じた航空法(国土交通省令)の条件を満たした場合に限り、航空貨物として
輸送することができます。

そのため、輸送中の安全を確保するため、輸出インボイス以外に、IATAが定めた危険物申告書の提出を求められます。

輸送する商品の危険度に準じて、梱包容器やラベルなどの輸送手段が取り決められており、詳細を危険物申告書に記載し、運送会社の事前認可を得ることが必須となります。海上輸送の場合も同様の輸送細則があります。

DDU  Delivered Duty Unpaid

ディーディーユー
指定仕向地持込渡し(関税抜き)条件のこと。INCOTERMS 2010で廃止。

輸入地の指定場所で輸入通関をしないで貨物を引渡し、危険負担を移転。関税は輸入者負担。

到着地でのターミナル料、特にコンテナ輸送の場合の経費負担が不明確なため、INCOTERMS 2010でDDUを廃止し、DATとDAPが新設されました。

関連用語:
INCOTERMS

DDP  Delivered Duty Paid

ディーディーピー
貿易取引条件の一つ。仕向地持ち込み渡し関税込み条件のこと。

発地から着地までのすべての経費(輸入通関・関税等も含めて)が売主の負担と手配であり、買主にとっては何もしないでよい便利な取引条件。

主に、ドアツードアの国際宅配輸送で使われている。

関連用語:
INCOTERMS

DEQ  Delivered Ex Quay

ディーイーキュー
指定仕向け港埠頭渡し条件のこと。INCOTERMS 2010で廃止。

輸入港に陸揚げし、輸入通関をする前に貨物引渡し、危険負担を移転。
(INCOTERMS 参照)

DES  Delivered Ex Ship

ディーイーエス
指定仕向け港本船持込渡し条件のこと。INCOTERMS 2010で廃止。

輸入港に本船到着し、輸入通関をする前に本船上で貨物引渡し、危険負担を移転。
(INCOTERMS 参照)

DAP  Delivered At Place

ディーエイーピー
到着地指定場所渡しのこと。 INCOTERMS 2010で新設。

DATとほぼ同様ですが、港湾地区ターミナルからさらに買主指定の内陸地点まで貨物の運搬・リスク負担及び費用負担を売主がする場合の持込み渡し規則。運送手段の上で荷卸しの準備ができた段階でリスク・費用負担が売主から買主に移転する。

輸入通関に関わる費用及び引き渡し後のリスク・費用は買主負担。

以前のDDUの変形として、到着地でのターミナル料が売主負担であることを明確にするためにDAPが新設されました。

関連用語:
INCOTERMS

DAT  Delivered At Terminal

ディーエイーティー

指定埠頭や倉庫、陸上・鉄道・航空輸送ターミナル渡し条件のこと。 INCOTERMS2010で新設。
しかし、INCOTERMS2020では廃止され、仕向地をターミナルに限定しないことを強調するため、DPUに名称変更されました。

到着地で指定されたコンテナヤード、航空貨物ターミナルまで貨物を運搬し、荷卸しするまでの危険負担と費用負担を売主がする持込み渡し規則。到着地での輸入通関手続きと関税支払は買主負担です。

以前のDDUの変形として、到着地でのターミナル料が売主負担であることを明確にしています。

関連貿易用語:
INCOTERMS

DAF  Delivered At Frontier

ディーエイエフ
国境渡し条件のこと。INCOTERMS 2010で廃止。

地理的条件から日本では使われません。ヨーロッパなど国境を接している国同士の取引に使われる。
(INCOTERMS 参照)