バイヤーズコンソリデーションの貿易用語解説。バラバラの調達先の貨物を輸出国側で指定の一倉庫に集め、コンテナにまとめて海外の買主に輸送すること。|バイヤーズコンソリデーション

  • Twitter
  • facebook
  • LINE
検索

バイヤーズコンソリデーション

Buyers consolidation。

バラバラの調達先の貨物を輸出国側で指定の一倉庫に集め、コンテナにまとめて海外の買主に輸送すること。実際に貨物を集めるのはフォワーダーが担う。出荷管理やバンニング、輸出管理なども買主に代わってフォワーダーが行うのが一般的。

LCL(混載)はバラバラの輸出者の貨物を1つのコンテナにまとめ、バラバラの買主に配送するが、バイヤーズコンソリの場合は配送先の買主(コンサイニー)が全て同じである。

貨物を一か所にまとめることで効率的な輸送ができ、物流コストを削減、リードタイムを短縮できます。また、不良品の発生など輸出国側でチェックできるので、返品などの対応が早く、返品の輸送時間とコストを削減できる。

2020/05/20 更新

ばんくつうばんくえるしー・バンクツーバンクエルシー 

Bank to bank L/C
外為実務用語。

海外業者が現地金融機関から借り入れを起こし信用面・担保面の不安により、思うように借り入れられない場合、日本の金融機関から現地の金融機関に対して、信用補完のために開設される信用状(L/C)のこと。

スタンドバイL/Cやパフォーマンス・ボンドの形をとることが多い。

開設に当たっては、日本の金融機関の日本の業者に対する与信審査があるので、留意しておく必要がある。

ワンポイント:
日本の金融機関に対する海外の信用は大きいものがあり、海外業者からBank to bank L/C開設を求められることが多い。

しかし、荷為替信用状と異なり、開設したからといって商品が確保されるわけではないので、商品出荷に懸念ない先(例えば海外子会社)を念頭に、限定的に考えておけばのちのちのトラブルは回避できると思われる。

なお逆の場合、つまり日本サイドの輸入案件で、海外の金融機関から同種L/Cが届く場合がある。

上記の説明からは矛盾するようであるが、日本の金融機関ではこの手のL/Cには担保価値を認めない場合が大勢であるので、商売を進めるうえで余り過信しない方が良い。

ぱーそなるちぇっく・パーソナルチェック

Personal check
外為実務用語。
個人小切手のこと。

本来は個人の日常生活に利用する目的で、本人が金融機関に開設した当座預金の残高を、引き当てに振り出されるもの。

日本では目にする機会は少ないが、海外(特に米国)では日常的。小切手の金額、使用目的に制限はない。

外為では資金決済手段として、クリーン・ビルの一種に分類される。この場合、法人振出の小切手でもパーソナル・チェック扱いとなる。

ワンポイント
■有効期限に注意する
国によって異なるが、一般的に振出日から3か月程度が多い。この有効期限は、支払国の銀行に到着する時点であり、海外へ取立てる場合は2~3週間程度の期間が必要なことから、受け取り後は早めに銀行などに持込む必要がある。

■米国払いの小切手は、支払後でも取り消される場合もある
日本ではそんなことはないが、米国では一旦支払いがなされても、その小切手が偽造や変造されていると判明した場合は、たとえ支払後であっても支払いは取消され、受け取った資金返却しなければならない定めである。

この期間は米国の各州によって異なるが、1~3年であり、米国財務省発行の財務省小切手では最長4年と、想像以上に長いので注意する。

リスク回避のためには電信送金が望ましい。

ぱほーまんすぼんど・パフォーマンスボンド 契約履行保証

Performance bond
外為実務用語。
契約履行保証のこと。
パフォーマンスボンドと呼ぶ。

輸出者が契約条件どおりに契約(債務)を履行することを、銀行が海外輸入者に対して保証すること。

プラント輸出に多く見られるが、プラント輸出に限るわけではない。新規取引の場合に、輸入者から要求されることもある。

銀行にとって保証料そのものは、保証金額が取引総額の数パーセントという場合もあり、収益自体はそう大きなものとはならない。

しかし本体の契約に関わる外為取引を取り込むことは大きな魅力であり、積極的な対応を取ることが多い。

はんしゅうほう・ハンシュウホウ 犯収法

Criminal Proceeds Prevention
犯罪収益移転防止法のこと。犯収法(はんしゅうほう)と略される。

正式名称:「犯罪による収益の移転防止に関する法律」
正式英文:「Act on Prevention of Transfer of Criminal Proceeds」

この法律は、犯罪による収益の移転を防止することで、組織的な犯罪を防ぎ、健全な経済活動に、重大な悪影響を生じさせないために、制定された法律。

金融機関などの特定事業者による、顧客等の本人特定事項等の確認、取引記録等の保存、疑わしい取引の届出等の措置を講ずることにより、いわゆる「組織的犯罪処罰法」や、いわゆる「麻薬特例法」による措置と相まって、犯罪による収益の移転防止を図り、併せてテロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約等の的確な実施を確保し、もって国民生活の安全と平穏を確保するとともに、経済活動の健全な発展に寄与することを目的としている。

この特定事業者には銀行などの金融機関は勿論であるが、宅地建物取引士、弁護士などの士業者も含まれるので注意が必要である。

ワンポイント:
外為法と並んで、法的規制の根幹をなす法律。

金融機関の窓口では日々この法律に従って事務処理を行っており、銀行からの照会に関して明確な対応ができない場合は、取引の謝絶を受ける可能性があり注意が必要である。

はんぼうきわりましりょう・ハンボウキワリマシリョウ 繁忙期割増料

PSS=Peak Season Surcharge 
海上輸送で発生する物流コスト用語。海上運賃割増料の一種、PSSと略す。

ばんにんぐ・バンニング

Vanning
海上輸送(コンテナ)で使われる物流用語。コンテナ内に貨物を積み込む作業のこと。

はいきしょぶんひようとくやく・ハイキショブンヒヨウトクヤク 廃棄処分費用特約

Debris Removal Clause
貨物保険用語。「廃棄処分費用特約」保険のこと。

貨物海上保険は協会貨物約款(ICC)をベースとしており、ICCでカバーできない損害は、特約を付帯してカバーすることになります。例えば貨物が破損した後の破損貨物の取片付け費用は、保険対象外です。この特約の付帯により、取片付け費用、廃棄処分費用を保険対象とすることができます。

通常は、保険金限度額(50万円まで等)が設定されます。
(Insurance 参照)
(協会貨物約款ICC 参照)

ばっと・バット VAT 付加価値税

Value Added Tax
製品やサービスの消費に課される税。日本の場合、消費税に該当する。

はんどきゃりー・ハンドキャリー

On-Board Courier
ハンドキャリーのこと。
緊急輸送方法の一種で旅客手荷物として書類・貨物などを運送する方法。

ぱらめーたーしーと・パラメーターシート

Parameter Sheet
輸出貿易管理用語。
該非判定のためのチェックシートの一つ。

海外に製品・技術を輸出する場合、その製品や技術が輸出令別表第1や外為令別表で規制されている貨物や技術に該当しているかどうかを判定、その結果を記載するチェックシートに、「パラメーターシート」と「項目別対比表」があります。

対象となる貨物と技術ごとに、「該当」、「非該当」、「対象外」の判定を求めていますが、最終判定としては「該当」か「非該当」にチェックするようになっています。

「パラメーターシート」は分野別、特定の品目にしか対応していないが、フローチャート形式になっており、条文を熟知していなくても一通りの判定ができるように詳しい解説が書かれています。「項目別対比表」はリスト規制全部に対応しているが、条文そのものが書かれており、法令を熟知して自分で判定できる人向けといえます。

関連用語:
貿易コンプライアンス

ばるきーかーご・バルキーカーゴ 

Bulky Cargo
容積トン数が大きい(=嵩張っている)貨物のこと。
航空貨物に使われる用語。
(W/M=Weight or Measure 参照)

はいすいとん・ハイスイトン 排水トン

Displacement Ton
排水トンとは、船舶トン数の一種で船体の水面下部分の容積。
軍艦の大きさを表すときに使われる。
海運用語。

ばーす・バース

Berth
埠頭、桟橋などのうち船を係留する場所のことをいう。海運用語。

はだかようせん・ハダカヨウセン 裸用船

Bare Boat Charter
海運用語。用船契約の一種。
船舶のオーナーが船体だけを用船者に貸し出し、用船者がすべての運航手配をする契約を裸用船契約という。
(タイムチャーター 参照)

はせっぷ・ハセップ HACCP

Hazard Analysis and Critical Control Point
ハセップまたはハサップと読む。

危害を起こす要因(ハザード;Hazard)を分析、CCP;必須管理点を連続的に管理して食品等の安全を確保する管理手法。「危険要因分析重要管理点」と訳される。

HACCPは認証制度ではなく、安全確保のための管理手法。

ばーぜるじょうやく・バーゼルジョウヤク バーゼル条約

Basel Convention
正式名称:有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約

廃棄物の国際移動に関する規制のこと。

バーゼル条約を履行するための国内法として「特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律」(バーゼル法)と「廃棄物の処理および清掃に関する法律」(廃棄物処理法)がある。条約規定の廃棄物を輸出しようとする場合は、相手国の書面による同意や輸出承認が必要。

ばるちっくしすう・バルチックシスウ バルチック海運指数

Baltic Dry Index
BDIと略す。
鉄鉱石、石炭、穀物などのドライカーゴを運搬するバラ積み外航不定期貨物船の海上運賃指数のこと。

1985年1月を1000として、航路ごと・船舶サイズごとの指数を、英国ロンドンのバルチック海運取引所が公表している。

ぱれっと・パレット

Pallet
貨物を載せるための荷役台。台の脚と脚の間にフォークリフトやハンドリフトの爪を差し込んで移動させる。
材質は木材や合成樹脂、スチール、強化段ボールなど。P/Tと省略。

パレットに小型貨物やカートンを複数積み、フィルムやバンドでひとまとめにした梱包方法をパレット梱包という。

ばーすたーむ・バースターム

Berth Term
積出港と揚地港での船内荷役費を船会社が負担する取引条件のことで傭船条件の一種。

海上運賃には積出港と揚地港の船内荷役費も含まれている、という意味。

はいきゅーぶこんてな・ハイキューブコンテナ

High Cube Container
40フィートコンテナのこと。
高さが9’6”(2,896mm)。

一般的な20フィート汎用コンテナは高さ8’6”(2,591mm)。

ぱーしゃるしっぷめんと・パーシャルシップメント

Partial Shipment
分割積み=受注数量を何回かに分けて船積みする輸送方法のこと。
信用状統一規則では「一部船積」と訳されている。

ぱなまっくす・パナマックス

PANAMAX
パナマ運河通行可能船舶のこと。

ワンポイント1:
閘室(こうしつ)という一定の仕切りの中に船を入れ、水位を昇降させて、次の仕切りに引き渡しながら航行させる仕組みのパナマ運河を通行できる最大の大きさをパナマックス級船舶と言います。(全長270メートル、全幅32メートルで、一般的には5万トンクラス)

ワンポイント2:
日本が米国に大きく依存している穀物・鉱物資源など大量バルク貨物や米東海岸発のコンテナ船は、このパナマ運河を利用しており、年間1万4000隻ほどが通行しています。すでにキャパ限界であり、通行量の増加、船舶の大型化などから、運河の拡張工事が進められていました。2016年6月工事完了。従来の3倍の貨物量が通過可能になりました。

ワンポイント3:
このパナマ運河は、貿易リスクを考える意味で大変に重要です。米国の港湾がストライキで入港不可となった場合、パナマ運河両岸は、運河通過待ちをする船舶であふれてしまうなど、思わぬ影響もあります。

ぱっきんぐりすと・パッキングリスト

Packing List
梱包明細書のこと。貨物の積みおろし、受け渡し確認などをスムーズに行うために、通関インボイス以外に、梱包ごとの荷印、梱包番号、重量などの梱包明細を記載した書類。

特に、書類と貨物を照合を間違いなくするため、梱包ごとの荷印(Shipping Mark=シッピング・マーク)を梱包明細書に記載することをお忘れないように。