どんな銀行にもついて回るお客様からのクレーム。お金が絡むだけにひとたび発生すると本当に大変です。今回はそんなクレームが発生した時の、銀行対応についてお話しします。
お客様からのクレームの形態は様々ですが共通しているのは、お客様の望むように銀行が対応していない。これに尽きます。対応していない(or出来ない)理由はいくつかあります。法律の定めや当局からの指導がある場合。これは土台無理筋です。しかしこれらの場合は出来ない理由を銀行も開示しますので、お客様も納得せざるを得ないと思います。
それに対して銀行の内部手続きによる場合は、出来ない理由を銀行はハッキリ言ってくれません。と言って具体的な善後策も余り提案してくれません。このような時、クレームがヒートアップして解決困難になります。それでも殆どの場合は営業店の中で対応できています。場合によっては支店幹部が説明謝罪する場面もあります。しかしお客さまに納得できない部分が残っていれば、いくら銀行が対応しても一件落着にはほど遠いと言えます。
そんな時どうすれば良いか。皆さんにお勧めしたいのが銀行本部への電話です。これが本当に効果的です。どう効果的かは以下に述べたいと思います。参考までに3メガでの専用窓口をご紹介します。三菱UFJ銀行は「お客さまホットライン」、三井住友銀行は「ご意見・ご要望窓口」、みずほ銀行は「ご意見・苦情の専用窓口」となっています。それぞれビミョーです。意図するところの違いが垣間見られますね。
それはともかく、窓口に直接架電した場合の流れを見てみましょう。これらのセクションにはダイレクトに電話がつながります。つながった段階で思うところをバンバン言って下さい。それでOKです。遠慮する必要は全くありません。但し文句だけを言っても問題の解決にはなりません。ここは一つ冷静に、なんでクレームしているのか(事実の提示)、何をして欲しいのか(要求の顕在化)をする必要があります。
皆さんが申し立てている間、銀行側は完全に聞き手に回ります。よってこの二点は明確に強く言い込む必要があります。さて多くの場合この様なクレームに対して銀行の反応はこうです。「お話しの趣旨は分りました。至急事実を確認してご回答致します。」こうなると思います。これで後は銀行の回答を待てば良いのですが、ポイントは必ずいつまで待てば良いかを確認することです。これは途中経過であっても状況確認が必要ですし、時限を切る要求は非常に厳しい銀行へのプレッシャーになるからです。
さてこの後ですがこの一撃は銀行に間違いなく激震を走らせます。間髪を入れずに現場の部長(席)や支店長(席)に、本部からの内線電話の着信音が鳴り響きます。(外為はホットラインからもありでした)この手の指示は問答無用です。最優先対応になります。既に当該事案について本部に一報済なら良いのですが、未連絡だとその点についても釈明が必要になります。
そしてここからの一挙手一投足は全て記録する必要があります。不祥事発生時に記録が残っていないと釈明する人がいますが、銀行に関してはどんな小さいことでもクレーム・トラブルは、記録に残っていると断言できます。なので本部からの電話に激震が走るのです。今回はクレームの一撃。銀行を走らす!でした。
参考サイト
三菱UFJ銀行:ご意見・苦情
https://www.bk.mufg.jp/voice/index.html
三井住友銀行:ご意見・ご要望窓口
https://www.smbc.co.jp/cs/support/
みずほ銀行:ご意見・苦情(個人のお客さま)
https://www.mizuhobank.co.jp/retail/help/goiken/index.html
2022/05/24