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今回は少し小さいお話をします。何の話かと言えば数字の話です。銀行業務にはお金と数字は付きものです。
外為の現場では、主に通貨交換のレートで端数が大活躍します。この端数処理ですが、ある一定のルールに基づいてます。
これを知っていると、銀行とのやり取りが楽になってきます。
これを今回はお話ししようというわけです。
そもそも端数処理は割り切れなかったときや、整数部分だけでは正確に処理できない場合に、小数点以下を出して、最小の単位を上げ下げすることです。
外為では多くの場合小数点第三位まで計算して、出てきた第三位の数字を上げたり下げたりします。この上げ方には一律上げてしまう「切り上げ」、一律捨ててしまう「切り捨て」、その中間形態としての「○捨△入」があります。(四捨五入が有名です)どれか一つが採用になって、あらゆる場合その方式で臨む。この方針なら楽なのですが、実際は少し複雑です。
まず原則は一律「切り捨て」です。金利計算や交換相場は、こう見ておけばまず間違い有りません。あまりやっている人を見たことはありませんが、銀行からの計算書を検算してみて下さい。そうなっているはずです。
ただしこれは法律で定められた物で有りませんので、切り上げとか四捨五入の銀行もあり得ます。端数のこととはいえ注意する必要があります。
さらに消費税の問題があります。実は外為取引はほとんどの場合、国内取引に該当しないため、銀行手数料に消費税は掛りません。今はそんなことはありませんが、消費税の導入当初は、外為の仕切りに入っている中で、サービス内容が海外に関係ない物は、消費税が掛る旨、念のための注記がありました。
例えば外為Webサービスは海外送金とかL/Cオープンに掛る手数料は、外為手数料そのものなので、消費税は掛りません。しかしWebサービスの利用手数料は、銀行が提供したサービスを、お客様が利用されるものに発生するのですが、これは外為であっても、国内取引ですので消費税は掛ります。
この辺の呼吸がつかめず、何でもかんでも消費税を乗せてしまったこともありました。(オンライン計算書を見れば間違いはすぐ分かります。)
お客様の方でも消費税の明示がないと、内税方式なのか?それならば税額を教えて欲しい。こんな質問が相次ぎ。そもそも消費税は内国取引に掛るもので、外為には掛らない。こんな説明を何回もしたものでした。
少し脱線したので話を戻すと、この消費税ですが端数処理は、銀行によって必ずしも一致しません。切り捨てが多い印象ですが、切り上げも目にします。
これは消費税法では端数処理について、明文規定がなく通達で端数処理は各課税業者に任せるとなっているからです。
以上、外為の端数処理についてお話ししました。
2019/04/05