日経新聞に「スマホ送金、24時間OK!りそな銀など」という見出しで、新しい送金サービスの記事が出ていました。
記事は、りそな銀行、住信SBIネット銀行、スルガ銀行が、この夏からスマホを使って個人間の送金が出来るようにする。という内容でした。
さっと読むと、いよいよ銀行もスマホ決済に参入するのかで、スルーしてしまいそうです。が、他の記事も併せると、外為でも劇的な変化が起きる!これが分かりました。
そこで是非皆さんと情報共有したいと思い、今回はこのお話をします。
さてこの記事の背景ですが、もともとこの話は3メガバンクを含め邦銀61行が参加している、「内外為替一元化コンソーシアム」から生まれてきたものです。このコンソーシアムは次世代金融基盤の確立を目指しており、「Money Tap」という送金アプリを開発しています。
このアプリは米Ripple社商用版RCクラウド2.0との接続で、実際の送金が出来るようになっています。つまりこの新聞記事は試験的な試みでは無く、全体を見据えた商業利用の第一歩と読むことが出来ます。
ところで、これにより海外送金がどう激変するのか。ここに話を進めます。
まず一番目に手数料が劇的に安くなると思います。新聞記事では安くなるとしか書かれていませんが、海外・国内問わず40~50円/件程度になるのでは、と個人的に考えています。(全くの勘ですが)
今の決済制度は、国内の場合「全銀テレシステム」、海外の場合「スイフトシステム」という専用システムを使っています。今回の試みが拡大していけば、これらが不要となります。メンテナンスや更新の費用が不要になるわけです。さらに従事する人間も不要となるので、人件費も削減できます。これらをすべて料金に反映させれば、これぐらい安くなっても罰は当たらないだろうと考えたわけです。
二番目の激変は、送金相手への着金時間です。新方式を使えば送金人が受取人にスマホを操作して、直接入金することになります。銀行に出向く必要もありませんし、現行の専用決済システムも使いません。他人の手は一切触れずに処理が完結します。これで終わりです。
今のシステムのように、いつ着くか分からないし決まっていない。というのとは大変な違いです。
如何でしたか、今回の話は大きなメリットが含まれています。あっという間に全体的な話になると思いませんか。もしそうなれば、利用者にとって本当にありがたい話です。
一方銀行としてみれば、そんなに美味しい話でもありません。となると銀行が積極的にセールスするとも思えません。ならば乗り遅れないように、取引銀行の動きを注視して、メリットを取りもれないようにしたいものです。
2018/03/13