世間では高給取りのイメージの強い銀行員ですが、もちろん全員が高い年収を取っているわけではありません。
高い人も安い人もいます。となると差は何か?
皆さんも興味がおありではにないでしょうか。今回はこのお話です。
さて銀行業界ですが、今大きく変貌しつつ有あります。とはいえ銀行員の立場から言えば、働いて収入を確保することには、ほかの業界と全く違いはありません。
この収入確保に一番響くのは、銀行をいくら儲けさせたかです。言い換えると銀行収益への寄与度合いともいえます。特にボーナスではその割合が高いです。
二番目目に響くのは、その人の実績と能力です。銀行としてはその時々で儲けてくれた人に、報いるのはもちろんですが、それだけでは業績が安定・向上しません。コンスタントに稼いでくれる人にも、きちんと報酬を出す必要があります。つまり安定収益の確保ということです。
ここで言う実績と能力ですが、若手と中堅以上とでは若干意味合いが違います。若手における能力は、既に持っているものや開発されているものではありません。今後開発が期待される能力ものです。
つまり将来性に対して銀行は給料を支払うわけです。これに対して中堅以上では能力を開発すること自体は、引き続き求められますが、ここは既に給料は織り込みずなので、自分がさらなる収入増を図りたいのであれば、何よりも目に見える実績が必要となってきます。
ここでいう実績とは、一番目の収益貢献よりは範囲が広く、ラインで言えば円滑な組織運営や人材育成など、スタッフでは専門性発揮による組織活性や業績への寄与などです。
銀行員はこの流れにうまく乗って、自らの収入アップに励むのです。では若手と中堅はどこで線引きされるかと言えば、だいたい入行8年目ぐらいです。年齢で言えば30歳でしょうか。意外に遅いと思うかもしれませんね。我々も若手という場合はせいぜい入行3年目までで、それ以降は中堅扱いをします。
しかしこと収入に関して言えば、30歳の手前まではほとんど全員の差はつきません。つまり銀行から見れば能力開発にお金を使っている状態です。しかし30歳前ぐらいから役職者になるものが出てきます。いわゆる肩書きがつくわけです。
こうなると自分が挙げる業績が、他者と差がついてくるのとともに、年収にも差がついてきます。さらにラインマネジャー(課長やグループ長以上)になると、部下の実績と能力が自分の評価につながってきます。そしてここでの評価が自らの収入増につながっていくのです。
よく組織の長の評価は、どれだけ優秀な部下を育てたかにある。こう書いてある本がありますが、まさにこの点を衝いているわけです。
私は銀行ことしか知らないのですが、皆さんの所は如何でしょうか。案外通じるものがあるのではないか。そう思います。ご参考になれば幸いです。
2018/02/09