銀行員はお金のプロ!と言われることが多いのですが、お札と硬貨の数え方を見て、そう思われる方も多いと思います。そこでお札と硬貨の数え方についてお話しします。 |銀行員のお札と硬貨の数え方

  • Twitter
  • facebook
  • LINE
検索
公開日:2016.03.15

銀行員のお札と硬貨の数え方

貿易実務とはちょっと離れますが、
今回は皆さんにとっても、銀行にとっても絶対必要なお金!

そこでお札と硬貨の数え方についてお話しします。

銀行員はお金のプロ!と言われることが多いのですが、
お金の数え方を見て、そう思われる方も多いと思います。

ただ実際に数える場所は様々で、
銀行の中とは限りません。外の場合も多々あります。
こんな時まず枚数計算する機械などないので、
頼るは自分の神の手(?)のみとなります。
(多少怪しげな手つきの人もいますが・・・・)

ここではこの手順を少しご紹介し、
皆さんのお役に立ちたいと思います。

それではまずお札(紙幣とも言います)から。
なお、ここではお札や硬貨は、日本銀行券・貨幣を指すこととします。
いわゆるお金そのものです。

お札は大きく二通りの読み方があります。
ちなみに銀行員は数えることを「読む」と言います

一つ目は「縦読み(たてよみ)」です。
これは文字通りお札を縦方向にして、一枚ずつ数えるやり方。
このやり方は正確、確実であり、万一金額の異なる紙幣が
入っていても、的確にハネルことが出来ます。

欠点としてはもう一つの方法に比べてスピードが落ちる事、
新券と正券(新券以外の通常流通している紙幣)が混在すると、
読み間違い(数え違い)をする可能性があることです。

二つ目は「横読み(よこよみ)」です。
お札がちょうど扇子や扇を開いた形になるため、
テレビなどでいかにも銀行らしい風景として、
紹介されることがあります。

この方法はコツがあるため、銀行以外ではめったに見かけません。
銀行員はこの扇形に広げたお札を、4~5枚ごと数えます。

この方法は縦読みに比べて、スピードがかなり速く、
新券と正券が混じっていても、上手く数えることが出来ます。

ただ欠点もあります。
横読みでは違う金種が混じっていても、
そのまま数えてしまう可能性があります。
例えば1万円の中に5千円が混じる場合です。

このようにやり方には一長一短があるため、
銀行員は通常は縦読みを一回行い、
検算をかねて横読みをする。というのがほぼ決めになっています。

次は硬貨です。
硬貨の場合、特殊技はありません。

先ず金額別に分けて、
その中からひとつかみし、手の中で形を整えます。

数え方は3枚ずつ6回数え、最後に2枚を加えます。
このかたまりを、机の上のような平らな場所に置きます。
これが20枚ですので、5回繰り返せば100枚となります。

日本の硬貨は磨滅が少ないため、
この20枚ごとの山は、きれいに同じ高さとなります。
万一の数え間違いはこれで防げます。

以上、数え方についてお話ししました。

これに注意点を少々。
お札を10枚ごとに束ねて、その10枚目を半分に折って、
紙幣挟み代わりにする人があります。

また枚数が多くなると、輪ゴムで止める人もあります。
お札を紙幣挟みにすると、1枚抜けても分かりません。
また輪ゴムはお札を破るだけでなく、
時間がたつと溶けてお札にくっついてしまいます。

10枚程度ならマネークリップの方がいいと思いますし、
それ以上であれば銀行員がやるように、
紙テープをお札にグルッと掛け回して、
テープの端を糊付けすれば上手くとまります。
試してみて下さい。

また硬貨は保管するのであれば、
封筒やビニール袋にそのまま入れて下さい。
セロハンテープなどでまとめる人を見かけますが、
糊がつくと自動販売機などでは、
はねてしまい使えないことが多いので、
お勧め出来ません。

最後に外国のお金です。
日本の紙幣は和紙で出来ており、
腰が強いので縦読みや横読みが可能ですが、
外国の紙幣はそれが上手くいきません。

銀行では外国のお札は、机に置いて1枚ずつめくりながら数えます。
また外国の硬貨はまず銀行では両替してくれません。

以上、付け足しですがご参考まで。

2016/3/15 貿易実務の情報サイトらくらく貿易

貿易と銀行実務の関連記事