中国の人件費アップ、タイの洪水被害などアジア地区での事業環境が悪化しており、新たな生産基地としてベトナムが再注目されている。特に、中小企業メーカーの進出も目立つようになっている。
日本からベトナムへ新規進出した企業数は、1,000社を超え(2011年度)、前年比8割増の過去最高を記録したと、JETROが報じている。
今後の進出増を期待して、日系大手商社が、ベトナム北部の工業団地内に、進出中小企業向けに工場をスペース貸しする賃貸事業を始めたと報じられている。
進出を検討している企業にとっては、初期投資の負担が少なく、一考に値するものと思える。
ベトナムは、地理的に日本から近いだけでなく、優秀な労働力、さらに、賃金レベルがまだまだ安いのも魅力的だ。
ただ、ベトナム国内市場から部品調達をすることがほとんどできない状態で、輸入に頼らざるを得ないのも現状だ。
このため、賃金の安い労働力があっても、製造コストアップとなってしまうとの指摘もある。
2012/05/30