効率的な国際物流を行うためには、以下の3つのステップで進めてみるのが良いでしょう。
ステップ 1: 貿易コンプライアンスと関税率の調査からはじめましょう
日本の輸入取引は、原則自由です。しかし、事前の許可・承認が必要とされる商品があります。そのため、まず、輸入取引での法規制の調査(貿易コンプライアンス)から始めます。また、環境保護で規制されている商品もあります。
同時に、輸入で掛かる総コストを算出しておくために、関税がいくらかかるのかも事前に調べておきます。
ステップ 2: 国際運賃部分だけでなく、輸入総コストを数値化しましょう
どのような物流が効率的かどうかを判断するのは、国際運賃部分だけでは判断できません。ステップ1の関税調査に引き続き、A地点からB地点までに掛かるすべてのコストを数値化することが必要です。
輸出地で掛かる経費+国際運賃+保険料+輸入地で掛かる経費+関税のようにすれば、総コストを知ることができます。
為替レートのように変動要因のある項目については、現時点の実勢レートより5%アップで試算したり、見積書に「検査費用、実費」と記載されている場合は検査をする場合の想定値で試算する等、全ての経費項目を数値化して、トータルコストをわかるようにして、比較検討すればどのパターンが効率的なすぐに判断できるでしょう。
総輸入コストを試算しておくことで、輸入時に必要な資金がいくら必要になるかもわかります。輸入経費の支払いは、貨物引渡しと同時に行うのが一般的ですので、資金繰りの上でも大事です。
ステップ3: 商品情報を早めに入手しておきましょう
輸出者からの発送案内の連絡を受けたら、通関手続きに必要とされる書類の提供を必ず依頼してください。国際宅配便や航空貨物の場合、貨物と一緒に書類が届きますが、事前に輸出者から必要書類を入手していれば、輸入通関手続きで手間取ることがありません。
さらに、輸入商品のカタログ情報や前回輸入通関時の実績書類を提示すると、通関手続きを早くに行うことができます。このような情報がない場合、貨物検査の対象になる確率も高く、その検査費用が経費アップとなるだけでなく、時間もかかることにもなります。
関連サイト:
ココム規制とワッセナーアレンジメント2012/01/19
効率的な国際物流の3つのポイント 2012/2/14
2012/2/27