輸出入のアドバイスをさせていただいて良く聞かれるのが、「個人事業主ですがフォワーダーを使っての輸送はできるのでしょうか?」ということです。
近年はチャットやスカイプなどのツールが発達し海外と気軽にやり取りできるようになったことや、アマゾンやメルカリなど販売のプラットフォームも多く存在していることで、個人事業として輸出入による物販をされている方も非常に増えたようです。
個人事業として輸出入物販を始める最初の理由は「ファッションが好き」「得意の英語を活かしたい」「会社員としてではなく自分で商売をしてお金を稼ぎたい」など色々あると想像できますが、「輸出入の仕組みに詳しかったので」という方は少ないのでしょうか、皆さんお話してみると意外に国際輸送に関する知識はさほど持ち合わせていらっしゃらないことも多いです。
『興味を持って輸出入を個人で始めてみたが輸送に関する知識はあまりないのでメーカーなど取引先に任せっぱなし->落ち着いてきたころ合いで利益率を見てみると意外に輸送費がかさんでいる?!->輸送費削減をしたいけれど何をしたらよいかさっぱりわからない、フォワーダーという業者があるようだけれど個人でも取引してもらえるのかもわからない->輸出入に詳しい人に聞いてみよう!』というような流れで私のところにたどり着いていただき、ご相談をいただく機会が最近チラホラとございました。
結論から申し上げますと、個人事業主でもフォワーダーと取引することは十分可能です。法人ではないからと言ってお断りをしてくるフォワーダーばかりではありません。ただし、大手のフォワーダー、つまり日本のフォワーダーランキングでベスト5くらいに入ってくるようなフォワーダーは反応が芳しくありません。丁重なお断りメールを返してくれる会社もありますが、お問合せメールを送信しても無視をされることもあるのが現実です。
その代わりと言ってはなんですが、中小のフォワーダーは割と反応が良いです。もちろん、タイミングや諸事情でお断りをされるところもありますが、多くの会社は誠意を持って対応して下さいますし、良い値段のお見積りもきちんと出していただけます。個人事業主だからと言ってないがしろにされるようなこともありませんので、もし個人でフォワーダーをお探しの方であれば、臆せずに見積もり依頼をかけてみて欲しいと思います。
問い合わせの仕方ですが基本的にはホームページにあるお問合せフォームからで問題ありません。メールアドレスか電話番号を正しく入力しておけば、お返事をいただける会社がほとんどです。ここで何一つ返信をしてくれないような会社は、こちらから願い下げだというくらいの気持ちでいればよいでしょう。
時々質問されるのが、「個人事業主だからと言って、料金を吹っ掛けられたりしないでしょうか?」ということなのですが、私は今までにそのようなフォワーダーは聞いたことがありません。まず心配いらないとは思いますが、対策として10社程度から見積もりを取ることをおススメします。そうすればあまりに高い値段のフォワーダーは一目瞭然でわかりますので、その会社とは取引しないようにすればよいのです。
自分で選んだフォワーダーを使うことによって、輸送費の削減が叶ったり、手配がスムーズに進んだりとメリットもたくさん考えられます。個人事業主で輸出入をされている方はぜひ、積極的にフォワーダーを利用してみて欲しいと思います。
2021/03/18
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