12月の時事通信で「銀行業界で広がる手数料引き上げ」との、記事が報道されていました。
この中には口座維持手数料検討、硬貨入金手数料の新設など、今までタブーに近かった施策が、今や俎上にある事が分りました。
この流れで3メガバンクの外為業務は、今どうなっているのだろう?気になってきました。
そこで今回はこの点について、外国送金を例にとってお話ししてみたいと思います。
まず3メガバンク共通なのは、現金による外国送金は出来ない点です。これはその銀行に口座を持たない送金依頼者が、銀行の窓口に来ても送金依頼を謝絶する。こうなるわけです。
ではその銀行に口座を持つ人が、現金で送金したい場合はどうなるのか。ここで対応が分かれるようです。三菱UFJと三井住友は、誰であっても現金は受け付けないようです。みずほは明言してませんが現在でも受け付け可能なようです。
次にどこの店が受付可能なのかです。
三菱UFJは対応可能な店舗を地域毎に掲載しています。ざっと見た限りではかなりの店が送金不可の印象です。また個人事業主や法人の顧客が対象のようですが、店頭備え付けのテレビ電話への誘導文言も見られました。
このテレビ電話は私も利用したことがあるのですが、直接対面方式(早い話が通常の窓口取引)よりも、かなり使い勝手は落ちますが、外為知識の乏しい窓口担当者と、やり取りをすることを思えば、正直雲泥の差です。
次に三井住友はどうでしょうか。HPを覗いてみてかなり衝撃を受けました。2020年1月20日から外為関連業務を取りやめる店のリスト。こんなものが掲載されていました。開けてみると全国各地のお店が、該当店として載せてありました。どちらかというと個人主体の小さいお店が多い印象です。しかし個人主体だから外為は無い。とまでは言えません。
随分と思い切ったことだなーと感じたのですが、よく考えたらその昔、外為がお上によって制限されていた頃、外替取扱店と非外為取扱店に分かれていて、非外為取扱店は、外為が出来なかった事と似てることに気づきました。これも歴史は繰り返すということでしょうか。
最後にみずほですが、表現として一部の営業店・出張所での外国送金の取り扱いは無い。こう記述しています。それなりのお店が、まだ取り扱いを行っていることを伺わせます。
最後に手数料ですが三菱UFJと三井住友が同水準。みずほがやや安くなっています。3行共に店頭>ATM>ネット取引の順に安くしており、既に来店誘致型から来店回避型へ、そのスタンスを大きく変えています。今後もこの傾向は強まっていくものと思います。
2020/01/25