銀行と外為取引していると、専任の担当者が付く場合があります。
別に担当者なぞ要らないのですが、なぜかそうなるようです。この担当者制ですが、上手く使えば顧客にもメリットは十分あります。
しかし上手くいかないと大変です。かなり悲惨な状況になります。最後には掲題のような、悲痛な叫びになるかもしれません。
今回はそうならないためにどうすれば良いか、場合分けをしてお話したいと思います。
1. 担当者が新人、あるいは新人では無いが外為に詳しくない場合
この場合の処方箋は比較的明らかです。もしご自身の所属会社が一定規模の外為先であれば、銀行サイドであえて、そんな若葉マークを担当者にした可能性があります。この時は担当者変更では無く、その担当者へのサポートを要請します。具体的には担当者の上司に、直接に話をしてください。
対応策として、外為が分る人間を副担当者に付ける。上司自身が直接サポート役になる。こういったことをしてくれると思います。(不肖私も、何十回となくサポート役を努めました。)
2.外為経験者だが「馬」が合わない
この場合は微妙です。なぜなら銀行の勝手な話で恐縮ですが、顧客申し出による、担当者変更は原則しない。こんな考え方がバックボーンとしてあるからです。その結果、皆さんがかなりきつく申し入れをしても、言を左右にされて全く埒が明かない状況となります。
当人のチョンボで皆さんが損をした。これぐらいでも無いと、銀行からは具体的な反応無し。こうなると思います。では泣き寝入りしかないのかと、絶望的になるかもしれませんが、手間と時間は掛りますが、以下の方法にトライしてみてください。
100%解決の保証は出来ませんが、少なくとも現状よりは、良くなるのではないでしょうか。
(1) 銀行担当者の自社来訪のハードルを上げる
要は銀行担当者が、自社に気軽に来られないようにします。つまりその担当者の来社アポイントを、業務都合を理由に断わります。もし何時ならお邪魔できるのかと聞かれても、ちょっと目処が立たない。と答えておきます。そして用事があれば、こちらから銀行に行くと付け加えます。この発言は相当効き目があります。
(2) アポイント無しの来社には、下位職位者で対応する
顧客から上記の反応があった場合、次に銀行が取る対応は、アポイントなしでいきなり来社してくることです。この場合は担当者が単独であれば、通常対応している人より、下位の職位者が応接し業務多忙言い込みつつ、何かあればすぐ銀行へ行く旨伝えます。
また上席者が同行していれば、通常通りの職位者で応接します。そして話をする内容は、担当者単独の場合と同じです。これで銀行側もほぼ状況を掴むことが出来ます。(私にも複数経験があります)そこで銀行は次の対応を取ります。(期待も込めですが)
(3) 時間をかけて実質的な担当者交替を勝ち取る
上記(1)・(2)の対応は我慢比べみたいですが、確実に皆さんの気持ちは銀行に伝わります。そこで銀行からのリアクションですが、次の対応が期待できます。
他の外為担当者の異動や、新年度スタート時点などを捉えて、外為担当先の見直しを実施、ここに顧客意向を潜ませる。結果として馬の合わない担当者はいなくなる。この手順です。
如何でしょうか。銀行担当者は選べませんが、それでもなんとかしたい。こうした切実な思いに、お役に立てればと思いまとめてみました。
2019/12/17