海外から商品を購入すると、商品引き取りのために、輸出相手からの船積書類が、必要になる事が多々あります。
少額の場合や既に代金支払済の場合は、輸出者から直接輸入者に送られてくると思いますので、それを使えばそれで終了です。
しかしそんなに頻度は多くないのですが、銀行に直接船積書類が届くことがあります。
銀行ではそういった書類が到着すると、書類に記載された指示内容に従って、まずは輸入者に書類が到着した事を連絡します。
この「書類到着案内」が突然だったりすると、皆さんをびっくりさせてしまうわけです。
今回はその辺の機微をまとめてみました。ご参考になればと思います。
さて銀行から連絡が行ったと言うことは、皆さんはまだ輸入貨物は引き取っておらず、代金決済も済んでいない状態だと思います。
この場合別ルートで輸出者から、書類引取方法・代金決済方法について、明確な指示が来ていない場合は、銀行に以下の点を是非確認をしてください。
1. 書類はだれから。海外銀行?それとも輸出者?
海外銀行なら良いのですが、輸出者の場合は少々厄介です。場合によっては別途輸出者に直接コンタクトして、書類の受取や代金決済を詰める必要があります。海外銀行であればこのポイントはスルーして下さい。
2.到着書類の受取は決済と引替?引受で良い?
ここは重要なポイントです。到着書類にD/Pとあれば、決済をしなければ書類は受け取れません。D/Pは、Documents against Paymentの略でディーピーと呼びます。また書類にD/Aと表示されている場合があります。これは船積書類に入っている為替手形に引受サインをすれば、書類が受け取れることになる指示です。D/Aは、Documents against Acceptanceの略でディーエーと呼びます。D/Aの方が輸入者は有難いのですが、いきなり到着した場合はほぼ100%D/Pです。
3.何時までに対応すれば良いのか。
先方からの指示には、輸入サイドでの処理希望期限が、書かれている場合があります。この指示はあくまでも先方希望であって、強制では無いのですが、何もしなければ貨物はそのままです。結局先方希望に添うのが、望ましいことになります。
また特段の期限が無ければ、銀行の指示に従います。多くの場合、銀行はいつまでと言ってくれませんので、到着案内を受けてから一週間をめどにしてください。
以上、一通りお話ししましたが、注意して頂きたいのは、連絡をしてくる銀行は、必ずしも皆さんの取引銀行とは限らない点です。しかし取引が無い銀行であっても、その指示に従ってください。
場合によっては本人確認資料や、最低限の書類提出を、求められるかもしれませんが、その場合は適切に対応してくだされば幸いです。
2019/05/18