年間5週間の休暇が法律で義務づけられているフランス。
私もフランス企業に務めていたころ、毎月2,5日の有給休暇が蓄積されるシステムでした。これを1年貯めると30日間の有給休暇になります。
ほとんど人は、夏に3週間、冬と春に1週間ずつ振り分けてきっちり消化しています。
休暇を買い取ってくれる企業は少なく、お金よりも自分の時間の確保を優先するフランス人が多いからかもしれません。
フランス人の人生の楽しみは、バカンス。この休暇のために日々の仕事を頑張るわけです。余暇を楽しむためのレジャービジネスは、日本に比べて多様性に富んでいます。
今回は、フランスのレジャービジネスを幾つか紹介したいと思います。
まず、アウトドア、スポーツ用品の品ぞろえが豊富な大型店舗「デカトロン」はフランス全土でチェーン展開しています。ここに来ると、スキー用品からキャンプ道具や釣り道具まで全てそろいます。国内に約300店舗、海外も含めると1,000店舗以上あります。
日本の市場には、オンラインストアで参入です。夏のシーズンは、キャンプのテントが沢山展示してあります。家族連れやカップルが、登山靴を選んでいたり、自転車を物色したりといつも人でにぎわっています。
お次は、バカンスの宿泊施設。有名なのはクラブメッドです。食事、アクティビティも宿泊パック料金にすべて組み込まれているお任せ型。滞在客は、お財布の存在を気にすることなく存分に休暇を楽しめるシステムです。リゾートバカンスにはもってこいです。
宿泊施設も様々です。ホテル、キャンプ場、キャンピングカー、ヨット、貸し別荘、レンタルアパートなど、それらを仲介するサイトは沢山あります。自分の希望する予算や期間で選んでいきます。フランスでは、夏休みに家族や親戚が集まって時間を過ごすという人もかなりいます。そういう時は、部屋数のある一軒家を借りたり、キャンプ場で集合したりと様々です。
私が利用して気に入っているのは、レンタルアパートです。ホテルよりも広くて、自炊もできるので自分のペースで滞在したい人にはお勧めです。サイトを通して家主とコンタクトを取り、到着の日に鍵をもらいます。地元の情報なども教えてくれるので心強いです。
旅行に出かけない人に人気はホームセンター。沢山の大型店舗がチェーン展開して至る所にあります。まとまった休みを利用して、住まいを自分好みにリフォーム。日本では、プロの業者にすべて頼むことが多いですがこちらでは、プロに頼みつつ、壁塗りなどは自分でやる人が圧倒的です。
家庭菜園やプランターなど園芸に親しむ人も多いフランス。日々の生活を自分好みにクリエイトすることが大好きな国民だから自分たちでやることを楽しんでいる様子。人を家に気軽に招く習慣があることもあり住まいづくりは個性の見せどころといえるでしょう。
生活を自分らしく工夫することが大好きなフランス人達。長期の休みが取得できる制度だからこそ繁盛しているのかもしれませんが人生を楽しむための投資は惜しまないのかもしれません。
2017/09/02