今回は外為や貿易実務を離れて、ちょっと銀行員の日常を覗(のぞ)いてみます。
銀行のお店は、開店から閉店まで休むことがありません。ほとんど窓口を閉めずにフル営業です。お昼休みにいっても窓口はやっているし、工場みたいに交替で勤務しているわけでもなさそうだし。
ヒョットして15時にシャッターが下りてから休むのかな?それともまさか休みなし?んー。どうしているのだろう?そんな疑問が湧いてきませんか。
実は銀行員は目立たないように、交替で休んで食事を取っています。交替回数を多めにして、仕事をしている人間を確保しています。通常は11:30から30分刻みで、昼食休憩とする店が多いようです。12:30までの3交代で、みんなが一時間の昼休みをとります。この体制ですとその間は、2/3の人数を確保できることになります。
私は入行したての頃、これが当たり前と思っていたので、レストランのランチタイムはこれに合わせているのだと思っていました。(大いなる勘違いですね)
このように昼食は交替で取るのですが、意外に知られていないのが厨房設備の存在です。銀行によって違うので断言できないのですが、よほどの小規模店舗でなければ、各営業店には厨房設備があります。つまり行員は、出来立ての食事にありつけるのです。味付けや献立に不満が出る場合もあるのですが、雨の日や忙しいときなどは、外に出なくてもいいので本当に助かりました。
しかも人件費や光熱費は銀行持ちで、自己負担は材料費と光熱費ぐらいなので、一食当たり自己負担は175円ぐらいでした。(20日喫食として)外で食べればこんな金額ではとても無理ですから、お財布にも優しかったと、いまさらながらに納得してます。そんなこんなで銀行の人間は、意外に外で食べないようです。
ただ良いことばかりではなくて、よくあったのが食堂で食べていると内線電話が鳴って、下から「お客様ですよー。」と無情の呼び出し。お客様は神様ですから、何をおいても駆け下りて、「いらいしゃいませ!」と明るく応対です。手続きを済ませて食堂に戻るころには、食べかけのお昼は、文字通り冷や飯になってしまう。というのは半ばお約束でした。(皆さんお越しの節は、どうぞ事前にご連絡を!)
そんな事があっても、お昼はみんな楽しみにしていて、貴重な息抜きの時間でした。いまでも銀行員生活の良い思い出です。
2017/04/11