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これは皆さんとのやり取りで何か問題が発生したときには、銀行としては、皆さんからの依頼だという証拠が必要なのです。印鑑をついてもらうのはその重要な証拠となるのです。依頼書などに届け出印(ここ肝心です)が押してあれば、銀行は事前に皆さんの意思確認を行ったとの証拠となり、銀行に責任なしと判断されることになります。(これを免責といいます)
皆さんの側から言えば、銀行というところは何かと言えば、すぐに「印鑑!印鑑!」と本当にうるさい!となりますが、そんな事情が隠されているわけです。
さてそんな印鑑ですが、法律上は個人取引の場合、印鑑は必須ではありません。署名(いわゆるサインです)でOKなのです。銀行によって、個人は署名だけで口座開設OK。というところも出てきましたが、まだまだ印鑑は必要とされるようです。
たとえサインでOKであっても、印鑑はお持ちですか?といったやり取りをしたうえで、やおらペンで印鑑代わりに所定欄に書き込むとなります。人によっては書いた部分をグルッと丸で囲む。このようにされる人もいます。(印鑑を押したイメージでしょうか)こんなに大事にしている印鑑ですが、外為取引では基本的には一切使いません。
考えてみれば印鑑を使用している国・地域は、東アジアのごく一部の国です。(台湾、韓国、中国などです)それ以外の国や地域はサイン取引ですので、外為がそれらの国や地域を相手にする以上、印鑑に固執(こしゅう)するわけにはいきません。
サイン取引が大原則となるわけです。もちろん皆さんが銀行に提出する書類は、印鑑であっても構わないはずですが、
他はみんなサインなのにそれだけ印鑑というのも、何だか変ですし、皆さんも銀行も余計な手間です。さらに外為の書類は英文のものが多く、サインで統一したほうがスマートです。
そんなこんなで、サインをお客様にお願いするわけです。ただいくつか留意点があるので、ここではそれをお示しして、今回は終わりにしたいと思います。
2017/02/18