貿易実務とはちょっと離れますが、
今回は皆さんにとっても、銀行にとっても絶対必要なお金!
そこでお札と硬貨の数え方についてお話しします。
銀行員はお金のプロ!と言われることが多いのですが、
お金の数え方を見て、そう思われる方も多いと思います。
ただ実際に数える場所は様々で、
銀行の中とは限りません。外の場合も多々あります。
こんな時まず枚数計算する機械などないので、
頼るは自分の神の手(?)のみとなります。
(多少怪しげな手つきの人もいますが・・・・)
ここではこの手順を少しご紹介し、
皆さんのお役に立ちたいと思います。
それではまずお札(紙幣とも言います)から。
なお、ここではお札や硬貨は、日本銀行券・貨幣を指すこととします。
いわゆるお金そのものです。
お札は大きく二通りの読み方があります。
ちなみに銀行員は数えることを「読む」と言います
一つ目は「縦読み(たてよみ)」です。
これは文字通りお札を縦方向にして、一枚ずつ数えるやり方。
このやり方は正確、確実であり、万一金額の異なる紙幣が
入っていても、的確にハネルことが出来ます。
欠点としてはもう一つの方法に比べてスピードが落ちる事、
新券と正券(新券以外の通常流通している紙幣)が混在すると、
読み間違い(数え違い)をする可能性があることです。
二つ目は「横読み(よこよみ)」です。
お札がちょうど扇子や扇を開いた形になるため、
テレビなどでいかにも銀行らしい風景として、
紹介されることがあります。
この方法はコツがあるため、銀行以外ではめったに見かけません。
銀行員はこの扇形に広げたお札を、4~5枚ごと数えます。
この方法は縦読みに比べて、スピードがかなり速く、
新券と正券が混じっていても、上手く数えることが出来ます。
ただ欠点もあります。
横読みでは違う金種が混じっていても、
そのまま数えてしまう可能性があります。
例えば1万円の中に5千円が混じる場合です。
このようにやり方には一長一短があるため、
銀行員は通常は縦読みを一回行い、
検算をかねて横読みをする。というのがほぼ決めになっています。
次は硬貨です。
硬貨の場合、特殊技はありません。
先ず金額別に分けて、
その中からひとつかみし、手の中で形を整えます。
数え方は3枚ずつ6回数え、最後に2枚を加えます。
このかたまりを、机の上のような平らな場所に置きます。
これが20枚ですので、5回繰り返せば100枚となります。
日本の硬貨は磨滅が少ないため、
この20枚ごとの山は、きれいに同じ高さとなります。
万一の数え間違いはこれで防げます。
以上、数え方についてお話ししました。
これに注意点を少々。
お札を10枚ごとに束ねて、その10枚目を半分に折って、
紙幣挟み代わりにする人があります。
また枚数が多くなると、輪ゴムで止める人もあります。
お札を紙幣挟みにすると、1枚抜けても分かりません。
また輪ゴムはお札を破るだけでなく、
時間がたつと溶けてお札にくっついてしまいます。
10枚程度ならマネークリップの方がいいと思いますし、
それ以上であれば銀行員がやるように、
紙テープをお札にグルッと掛け回して、
テープの端を糊付けすれば上手くとまります。
試してみて下さい。
また硬貨は保管するのであれば、
封筒やビニール袋にそのまま入れて下さい。
セロハンテープなどでまとめる人を見かけますが、
糊がつくと自動販売機などでは、
はねてしまい使えないことが多いので、
お勧め出来ません。
最後に外国のお金です。
日本の紙幣は和紙で出来ており、
腰が強いので縦読みや横読みが可能ですが、
外国の紙幣はそれが上手くいきません。
銀行では外国のお札は、机に置いて1枚ずつめくりながら数えます。
また外国の硬貨はまず銀行では両替してくれません。
以上、付け足しですがご参考まで。
2016/3/15 貿易実務の情報サイトらくらく貿易