フォーフェイティングについての貿易用語解説。輸出債権についての貿易金融の一つ。 輸出者にとってメリットが大きいので、条件に当てはまるようであれば、一度是非検討してみることをお勧めしたい。貿易実務の情報サイト 「らくらく貿易」。|フォーフェイティング 貿易用語集

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貿易用語集

公開日:2015.10.16  / 最終更新日:2021.06.20

ふぉーふぇいてぃんぐ・フォーフェイティング

forfaitingあるいはforfeiting
貿易金融用語。
輸出債権についての貿易金融の一つ。

輸出者にとってメリットが大きいので、条件に当てはまるようであれば、一度是非検討してみることをお勧めしたい。

特徴は、
・信用状付きの期限(ユーザンス)付輸出為替手形であること(a/s:一覧払は対象外)
・信用状発行銀行や引受銀行が、輸出者の振り出した手形を引き受けること
・買取銀行は、買取依頼人に対する手形の遡及権を放棄する(手形の遡及権:買取銀行の買戻し請求権=輸出者の買戻義務)。これをノン・リコース(Non-Recourse)取引という。そのため、期日に万一不払い事故が発生した場合でも、輸出者には手形代金の買戻債務を負担する義務はない(これが最大のポイント)
・買取依頼人は支払期日までの金利負担があるが、輸出債権(売掛債権)を売切る事で、会計処理上オフ・バランス化することが可能となる(ただし公認会計士・税理士に確認要)

ワンポイント:
フォーフェイティングすると手形金額に対して100%のリスクヘッジが可能。(輸出手形保険は手形金額の95%)

輸入者および信用状発行銀行の信用リスク、また、それぞれの所在国のカントリー・リスクのヘッジが可能となる。

ノン・リコース(Non-Recourse)取引の特徴として、取引依頼人の買戻債務は免除されるので代金回収の不安がなくなる。また輸入決済遅延の場合でも、延滞利息は請求されない。

このような利点をもつため、輸出業者としては大いに食指が動くが、外為取扱いの金融機関すべてが受入れ可ではない上に、個々の案件ごとに金融機関がその採否を判断するため、現実にはあまり目にすることがない。

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