HSコードの見直しをWCOが2017年から行うようです。輸入・輸出ともに自社製品のHSコードをしっかり把握することが貿易実務でますます重要になります。貿易実務の 情報サイトらくらく貿易。|貿易実務に影響大WCOがHSコード見直し

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公開日:2014.09.24  / 最終更新日:2016.06.24

貿易実務に大いに影響、WCOが2017年からHSコード見直し



世界税関機構WCOは2017年1月からHSコード分類を変更すると発表しています。
定期的にHSコード(関税率品目分類)の見直しが行われており約5年ぶりの見直しになります。
今回のWCOの見直しは、
1.魚類・同製品
2.林産品
3.危険化学品
4.薬品
5.化成品
6.科学技術製品
を対象に234分類におよぶと報道されています。

■HSコードとは?
HSコードの英語原文はHarmonized Commodity Description and Coding Systemですが長いためHS(エイチエス)と短く省略しています。
また、この言葉はかなり専門的なため英語ではTariff Codeと表現されるのが一般的です。

貨物を輸出入する場合、税関長に輸出入申告(通関手続き)が必要となります。
その申告に使われるのが世界税関機構WCOが決めたHSコードなのです。

このHSコードは世界共通に使われており、すべての商品を成分・材質ごと・用途ごとに細かく分類されており、輸入関税率が設定されています。

■原産地証明書もHSコードが基準
原産地証明書もHSコードに関連があります。
原産地証明書には一般の原産地証明書と特定原産地証明書の2種類があります。

一般の原産地証明書は輸出Invoiceなどの典拠資料が証拠となり発行されます。
どのような商品でも一般の原産地証明書を申請することができます。

一方、EPAやFTAなどの場合に限り発行されるのが特定原産地証明書です。
HSコードで特定した商品に対してのみ発行されるから「特定」という言葉がついています。

■なぜHSコードで特定した商品に対してのみなのか?
EPAやFTAでは自国の産業を保護するため一部の商品を例外とする場合があります。
TPPでも日米交渉で米などの農産品を例外にするなどの交渉が行われています。
例外があるから取り決めた商品をHSコードで特定しているのです。

輸出InvoiceにHSコードの記載が求められる場合も増えてきています。
輸入での貿易実務だけでなく、輸出の貿易実務でも専門の通関士に任せることなく、ご自身で自社製品のHSコードを把握しておくことが大事になってきています。

世界税関機構WCOのHSコード見直しがこの先注目されます。

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