TPPでは農産品の輸入関税率が報道の主役ですが、非農産品にも注目してみると 輸入関税率から輸出入ビジネスのターゲットが見えてくるでしょう。貿易実務の情報サイト「らくらく貿易」。|TPPの輸入関税率から輸出入ビジネスを考える

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公開日:2014.05.13  / 最終更新日:2016.06.20

TPPの輸入関税率から輸出入ビジネスを考える

TPP交渉もいよいよ大詰めです。
特にオバマ大統領訪日の際のマスコミの反応はさまざまでした。
最初は「大筋合意ならず」、徐々に「前進・実質合意」でしょうか。

世界主要国の輸入関税率データに注目です。
輸入関税を「農産品」と「非農産品」にわけたデータでいろいろと考えさせられます。
(日本経済新聞 2014-04-28 グローバルデータマップ)

■「非農産品」の輸入関税率
工業製品などの「非農産品」の数値をみてみましょう。
・TPPに参加の欧米の主流は、2%台前半
・中国、韓国などのアジア各国は3%台後半
・これに対して、日本の輸入関税率は1.2%と約半分以下

つまり、日本の「非農産品」の輸入関税率が世界で一番低い、ということになります。
日本の工業製品の多くはすでにゼロ関税となっており、高くても2.5%~5%程度だからでしょう。

■TPP参加のメリットとは?
日本にとってTPP参加のメリットとは?を考えさせられる数値ですね。
この数字だけを見るとTPPでメリットあるのは輸出ビジネスのように思えます。

でも、まだ10%以上の輸入関税率の商品も残っています。
商品ごとに洗い出してみると輸出入ビジネスでターゲットとする商品が見えてくるでしょう。

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2014/05/12

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